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プロ野球

またもグランドスラム!オリックス・杉本が2号満塁アーチ!

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3回、満塁本塁打を放ちナインに迎えられ大喜びのオリックス・杉本(99)=京セラドーム【写真提供:共同通信社】


 オリックスの杉本裕太郎が17日の北海道日本ハム戦で2号満塁本塁打を放ってチームの大勝に貢献した。

   打線が13安打11得点と奮起し、先発・ディクソンが146球で3安打完封勝利を挙げた試合。大勝の中でも、試合の行方を決定付けたのが、杉本のグランドスラムだった。3回裏、伏見寅威のタイムリーで3点目を挙げた後の満塁のチャンスで、相手先発・マルティネスから弾丸ライナーを右中間スタンドに突き刺した。

 「あそこはラオウ(杉本)の一発が効いたね。前の打者・安達がデッドボールだったので、アウトコース狙いを指示したんだけど、すごい打球だったね」と指揮官も舌を巻く一打。今季第2号の一発だが、今月11日の1号アーチも満塁弾なのだから驚きだ。

 今季の前半は、極度の不振に苦しんでいた。ファームの試合でも出場機会が与えられないくらいの絶不調だったが、転機は突然訪れた。7月9日、酷暑の舞洲。室内練習場では、川端崇義コーチ、小谷野栄一、中島宏之の3人が、身ぶり手振りを交えて、熱心に指導する姿があった。先輩諸氏のアドバイスを真剣な表情で聞き入っていた人物が、杉本だったのだ。「いいヒントをいただきました」と話した杉本は、翌日のウエスタンリーグのカープ戦で3安打を放ち、翌日に一軍昇格を果たすと、いきなりの満塁ホームランで結果を出した。

 この日のホームランを含めて、7月10日以降のヒット5本全てがセンターから右への当たり。「自分にとっては毎日が勝負。明日また打てるように」と前を向いた背番号99。負ければ貯金がなくなる大事な試合で、新たな“満塁男”が満面の笑みを見せた。