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SB今宮が大台を大きく突破、1億4500万円で更改「入団当時を考えたらびっくり」


12日のソフトバンクの契約更改で、今宮健太が5500万円アップの推定年俸1億4500万円でサインした。初の大台突破どころか、球団の高い評価に一番驚いたのは「現状維持か、いっても大台くらいと思っていた」という今宮本人だ。

■大幅アップの要因に、三笠副本部長「積み重ねで彼が得た信頼感」

 12日のソフトバンクの契約更改で、今宮健太が5500万円アップの推定年俸1億4500万円でサインした。初の大台突破どころか、球団の高い評価に一番驚いたのは「現状維持か、いっても大台くらいと思っていた」という今宮本人だ。

「上で5年間プレーしていることを評価してもらった。得点圏打率は低いけどいいところで打ったこと、2桁の本塁打、それと守備の面も評価された。気づいたら来年で8年目になるが(大台突破は)入団当時を考えたらびっくり」

 今季の今宮は137試合出場で、打率.245、10本塁打、56打点、8盗塁を記録。2桁本塁打はプロ7年目で初。また、パ・リーグ遊撃手部門で4年連続となるゴールデン・グラブ賞を受賞した。

 今回の評価について三笠杉彦球団統括本部副本部長は「5年間の積み重ねによって、彼がチーム内で得た信頼感に対する評価」だと語った。

■今宮本人も自覚を新たに、「リーダーシップを取らないといけない立場」

「自分としては良くも悪くもない1年だが、優勝できなかった悔しさが一番。(打撃面での)ボクの土台はできあがったと思うので、コーチのアドバイスを受け入れながらも、その土台は変えないようにしたい。これまでコロコロ変わっていたので、来季は一途にやっていく」

 10月には右肘の“ネズミ”を除去する手術を受け、現在は慎重にリハビリを続けている状態だ。

「(手術が)初めてなので、状態がいいのかどうかわからない。ただ、ボクにとっては順調。12月中には6割から7割で投げられるようにしたいし、2月のキャンプには間に合わせたい」

 大台も突破し、来季は「リーダーシップを取らないといけない立場」だと自覚する。

■年明け早々“パパ”に、「自分一人じゃない」

「内野には松田さんやポン(本多)さんという先輩がいるが、助けてもらうような選手じゃダメ。先輩たちも含めて助けていける選手になりたい。松田さんのようなキャラは無理だが、ボクはボクで違うやり方でひっぱっていけたらと思う。チームのために何ができるかを一番に考えたい」

 もう一つ、自覚すべき事柄がある。このオフに結婚していたことを公表した今宮は、来年早々にパパになるのだ。

「キャンプに入る前に第一子が生まれるが、間違いなく(自分の)力になると思う。自分一人じゃないので、2人のため、そして自分のためにがんばりたい」

 1億円プレーヤーとして、内野のリーダーとして、1児のパパとして。来季の今宮は、多くの“責任とやる気”を背負ってチームの優勝を目指す。

藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura

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