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カブス加入の上原浩治、8年間で残してきた“メジャー史上最高”の数字とは?


レッドソックスからFAとなっていた上原浩治投手が、今季108年ぶりにワールドシリーズを制したカブスと1年450万ドル(約5億1300万円)での契約に合意したと米複数メディアが報じた。

■1年契約でカブスと契約合意、米メディアが上原の優秀な成績を紹介

 レッドソックスからFAとなっていた上原浩治投手が、今季108年ぶりにワールドシリーズを制したカブスと1年450万ドル(約5億1300万円)での契約に合意したと米複数メディアが報じた。連続世界一への“切り札”として大きな期待を寄せられているが、米メディアは来年4月に42歳となる右腕が誇る“MLB史上最高”の数値に注目している。

 上原のカブス加入を地元メディアの「CBSシカゴ」(電子版)は速報で伝えた。記事では、上原が今季50試合に登板して47イニングを投げ、防御率3.45だったことを紹介。さらに、「彼の9イニングあたりの奪三振数は力強い12.1個で、シーズンを通して11四球しか与えてない」とハイレベルな成績を残してきたことを説明している。

 また、切れ味抜群のスプリットを武器とする右腕が、左打者に対して昨季、被打率.139だったことにも言及。アロルディス・チャップマン投手がFAでヤンキースと契約し、トラビス・ウッド投手もFAになるなど左腕がブルペンに足りていない状況のため「ウエハラのようなスプリットピッチャーとの契約は、違うルートからブルペンのバランスを整えることにつながる」と評価した。

 そして、原稿の最後で紹介しているのが、0.86という成績。上原がメジャー8年間で記録してきた通算のWHIP(1イニングあたりのヒット+四死球)の数値だ。1イニングあたりにどれだけの走者を出したかを示すWHIPは、ピッチャーを評価する指標としてメジャーで重視されている。

■“伝説のクローザー”リベラをも上回る上原のWHIP

 記事では、「CSNシカゴ」のクリストファー・カムカ記者がツイッターに投稿したデータを紹介。上原は400イニング以上投げたピッチャーの中で、メジャー史上最高のWHIPを誇るという。カムカ記者がツイッターに記した「MLBの歴史で最も低いWHIP(最低400イニング)」のデータは以下のとおりだ。

1位 上原浩治 0.864
2位 K・ジャンセン 0.893
3位 C・キンブレル 0.949
4位 S・ロモ 0.955
5位 A・ジョス 0.968
6位 B・ワグナー 0.998

 ジャンセン(ドジャースからFA)、キンブレル(レッドソックス)といった現役のトップクローザーよりも上原は優秀な成績をマーク。イニング数が違うため単純比較は出来ないが、歴代最多セーブ記録(652)を誇るマリアノ・リベラでもWHIPは1.00で、上原が上回っている。

 テンポのいい投球であっという間に3つのアウトを奪い、相手に付け入るスキを与えない上原。40歳を超えても衰えない実力、そして抜群の安定感を数値が証明している。

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