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トリプルスリーの通過点20-20達成者は?


◆ トリプルスリーの通過点20-20達成者は?

 今季、山田哲人(ヤクルト)が2年連続でトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)を達成し、NPB史上初の快挙を成し遂げた。

 トリプルスリーはそれだけ達成が困難な記録だが、その通過点にあたる20本、20盗塁(20-20)を達成している選手はどの程度存在しているのか。2007年シーズン以降の10シーズンを振り返ってみた。

◆ 今季の達成者は山田と丸

 今季両リーグで20本塁打・20盗塁を達成しているのは、山田を除くと丸佳浩(広島)だけだ。丸はプロ9年目の今季、自身初となる20本の“大台”に乗せ、昨季15個だった盗塁も23盗塁を記録し、初の20-20を達成した。

 ちなみに「トリプルスリー」が流行語大賞に選ばれた2015年は、トリプルスリーを達成した山田と柳田悠岐(ソフトバンク)を除いて20-20の達成者はいなかった。

 パ・リーグでは、14年に陽岱鋼(日本ハム)が25本塁打、20盗塁で20-20を達成している。陽岱鋼にとっては、これが唯一の20本塁打超えのシーズンになる。また、11年に松田宣浩(ソフトバンク)、08年と09年には中島裕之(当時西武)が20-20を達成した。

 一方のセ・リーグはというと、2007年以降の達成者は昨季の山田のみで、それ以前となると01年の仁志敏久(巨人)まで遡る。

◆ 過去の20-20達成者(2007年以降)

【2008年】
中島裕之(西武)
率.331 本21 盗25

【2009年】
中島裕之(西武)
率.309 本22 盗20

【2011年】
松田宣浩(ソフトバンク)
率.282 本25 盗27

【2014年】
陽岱鋼(日本ハム)
率.293 本25 盗20

【2015年】
☆山田哲人(ヤクルト)
率.329 本38 盗34

☆柳田悠岐(ソフトバンク)
率.363 本34 盗32

【2016年】
☆山田哲人(ヤクルト)
率.304 本38 盗30

丸佳浩(広島)
率.291 本20 盗23

 達成者の名前を見ると、当然のことながらパワーとスピードを兼ね備えた好打者が多い。しかし、そういったトップクラスの選手たちでさえ、20本20盗塁に到達することは至難の業であり、それを継続することも簡単ではないことがわかる。

 今月3日、アディダスのイベントに出席した山田は、来季の個人的な目標に「3年連続トリプルスリー」を掲げた。前人未踏の領域に足を踏み入れた山田の活躍と共に、20-20をクリアする新たなトリプルスリー予備軍の登場も楽しみにしたい。