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侍ジャパンU-12代表の「この3人」に注目!「第9回BFA U-12アジア選手権」で頂点狙う

12月9日(金)から中国・広東省で開催される「第9回 BFA U-12アジア選手権」において悲願の初頂点を狙う侍ジャパンU-12代表。4日から2日間の国内合宿も終え、いよいよ本番を間近に控えた15名のリトル侍たちの戦いに注目が集まる。その中で今回は侍ジャパンU-12代表・仁志敏久監督や選手たちの推薦で3人の選手をピックアップ。未来あふれる逸材たちの横顔をここから感じて頂ければ幸いである。

1.背番号11 田栗 慶太郎(たぐり・けいたろう)
投手 172センチ62キロ 右投左打 戸尾ファイターズ(長崎)

 今大会で鍵になるのは投手起用。決勝までは5連戦。かつ投球数等の制限もあるため、侍ジャパンU-12代表では15人中10名を投手として登板させる考えを持っている。
 ただ、その中でも軸は不可欠である。その候補生筆頭格、代表選手たちが「一番すごい!」と期待を寄せているのが今年8月「高円宮賜杯第36回全日本学童軟式野球大会 マクドナルド・トーナメント」でベスト8に進出した戸尾ファイターズ(長崎)のエース・田栗 慶太郎だ。

172センチ60キロと代表チーム15人の中でも最身長。捕手の福原 聖矢<世名城ジャイアンツ(沖縄)>も驚きの声を上げた。「角度が凄いです。こんな角度のある投手は沖縄にはいません」。球速は115キロ程度。だが、その角度はこの夏の甲子園出場投手で言えばアドゥワ誠(松山聖陵3年・広島ドラフト5位指名)と同じような威圧感がある。

  国内合宿2日目には鹿取義隆テクニカルディレクターから投球フォームの基本を学び「今まで知らない教えがありまして、とてもためになりました」と話した田栗。目指すプロ野球選手へ向けて「今後はもっと身長を伸ばして、体重を増やして、球速を上げたいです。さらに鹿取さんから教えてもらった角度を生かす投げ方をモノにしていきたいです」と、方向性もしっかり定めている長身右腕の飛躍には期待大である。

172センチの長身・田栗 慶太郎投手(戸尾ファイターズ)

172センチの長身・田栗 慶太郎投手(戸尾ファイターズ)

2.背番号2 福原 聖矢(ふくはら・せいや)
捕手 156センチ56キロ 右投右打 世名城ジャイアンツ(沖縄)

 12月3日(日)に行われた練習試合2試合ではいずれも4番。凡打でも外野深くへ鋭い打球を飛ばす力は、チームメイトが「最も飛ばす、最も打てる選手」として認めるに十分なものであった。

 今年8月「高円宮賜杯第36回全日本学童軟式野球大会 マクドナルド・トーナメント」でベスト8の世名城ジャイアンツでは1番打者。「初めて4番を打つことになって、結構プレッシャーを感じています」と素直な気持ちを口にしながらも「ぐっとこらえてやっていきたい」と侍ジャパンのユニフォームを背負う責任を受け止める覚悟を語っている。
 また「内野ゴロが飛んでからのカバーリングの速さは見てもらいたいです」と守備にも自信をみせる福原。攻守ともにチームをけん引する姿勢は侍ジャパンU-12代表に好影響を与えていくこと間違いなしだろう。

3.背番号1 星子 天真(ほしこ・てんま)主将
遊撃手・投手 161センチ56キロ 右投左打 弓削キング(熊本)

 侍ジャパンU-12代表・仁志敏久監督は国内合宿早々、真っ先に星子を主将に据えた。
「チーム全体を見ていると、この子を主将にした方が良いのかな、まとまるだろうというのが感じます。今回は彼にした方が良いかなと思い、任せることになりました」

 実際、星子は試合中常に選手たちに守備位置を指示したり、遊撃手の位置から投手に声をかける。練習でも状況を確認する声をかけたり、声が出ていない様子が見られれば、「みんな声を出して!」と促す。

 「想像以上に素晴らしい働きを見せていて、この2日間、しっかりとキャプテンシーを発揮してくれました。私からすれば彼の存在がいることでとても楽にチームが見られます」と仁志監督から太鼓判が押されれば、多くの選手が「(星子)天真はしっかりチームをまとめてくれますし、声もいつも出してくれますので頼りにしています」と信頼。星子の姿を見た関係者・保護者・報道陣からも「本当にしっかりしているね」という声が聞かれる。
  走攻守、投球面でもチームをけん引する。練習試合では2試合連続でランニングホームラン。守備でも好守備を連発し、投手としても1回で2奪三振。それでも星子はチームプレーを強調する。
 
「日本代表のキャプテンを任されて、とても責任を感じますが、それでもみんなうまいですし、そんな選手たちを引っ張っていくのはとても楽しいです!大会へ向けては走攻守すべてにおいて全力プレーを見せていきたいですし、そして主将としてチームを盛り上げられるようにしていきたいと思います」。これぞまさに「ザ・キャプテン」である。

 仁志監督も「おとなしいところはありますが、姿勢的なものは過去2チームと比べればずっといいです」と評価する侍ジャパンU-12代表。上記の3人以外にもキラ星輝く15人の力を結束して日本の野球ファンに「大会初優勝」という明るいニュースを持ち込んでいくつもりだ。