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プロ野球

巨人が元楽天のマギー獲得を発表 近年の4番打者を振り返る


◆ 14年にはメジャーで「カムバック賞」を受賞

 巨人は4日、前デトロイト・タイガースのケーシー・マギー内野手との契約合意を発表した。

 マギーは13年に楽天で144試合に出場し、打率.292、28本塁打、93打点の成績で球団初の日本一に貢献。翌年はマイアミ・マーリンズでメジャー復帰を果たし、本塁打数こそ4本に終わったが、自己最多の177安打、打率.287、76打点の好成績を残し、球団初となるカムバック賞を受賞した。

 今季はタイガースとマイナー契約を結び、シーズン中にメジャー昇格を果たしたものの、30試合出場で打率.228、0本塁打、6打点と振るわず。それでも傘下3Aでは打率.317、6本塁打、50打点の成績を残した。

 マギーは球団を通じ「高橋監督、新しいチームメイト、そして情熱的なファンのみなさまとお会いできることを楽しみにしています。セ・リーグ優勝、日本シリーズ制覇のため、チームに自分のすべてを捧げたいと思います」とコメント。

 本職である一塁と三塁のポジションには阿部慎之助と村田修一が存在。外国人枠争いでもマイコラス、マシソン、クルーズ、ギャレットと強力なライバルが存在するが、球団はリスク管理の意味も含め経験豊富なマギー獲得に踏み切った。

 楽天時代は不動の5番打者として28本塁打を放ち、メジャー通算でも67本塁打、380打点の実績を持つ主砲。もちろん巨人でも中軸候補のひとりとして期待されており、バックアップに甘んじるつもりはない。

◆ 近年は4番を固定できていない巨人、マギーも候補のひとり

 2016年は最終的に阿部がチーム最多の52試合で4番を務めたが、開幕4番として期待されたギャレットは春先につまずき41試合、長野久義も40試合で4番を務めるなど、シーズンを通して固定できなかった。

 4月、5月には新加入のクルーズが9試合で4番を任され“第86代4番打者”として話題に。阿部、村田に衰えが見え始めてからは適任者がなかなか現れず、原政権だった14年は第79代のアンダーソン、80代のセペダ、81代の大田泰示が“初4番”を経験し、翌15年も82代の坂本勇人に始まり、83代の中井大介、84代の亀井義行の3選手が4番デビューを果たした。

 マギーが仮に、未経験者の中で最初に4番打者に指名されれば“第87代目”となる。現時点で新シーズンの4番候補である、阿部(来季38歳)、村田(同37歳)、ギャレット(同36歳)は全員がマギー(同35歳)より年上。その可能性は十分にある。

 一方、補強ラッシュにさらされている若手にとっては正念場。特に岡本和真あたりはキャンプから猛アピールし、息の長い長距離打者に成長してほしいものだ。