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若虎が大幅増の中…鳥谷は最高年俸も定位置争い、西岡は3年で半額以下に…

阪神はダルビッシュ有投手(レンジャーズ)との合同自主トレに参加している藤浪晋太郎以外、主力クラスがほぼ契約更改を終えた。鳥谷敬内野手は現状維持の年俸4億円で更改。5年総額20億円の複数年契約を結んでおり来季はその3年目となる。セ・リーグ最高年俸だが、自身の立場はプロ入り最も厳しい立場となった。

■阪神で進む契約更改、鳥谷&藤川は複数年契約で現状維持

 阪神はダルビッシュ有投手(レンジャーズ)との合同自主トレに参加している藤浪晋太郎以外、主力クラスがほぼ契約更改を終えた。鳥谷敬内野手は現状維持の年俸4億円で更改。5年総額20億円の複数年契約を結んでおり来季はその3年目となる。セ・リーグ最高年俸だが、自身の立場はプロ入り最も厳しい立場となった。

 今季は打率.236、7本塁打、36打点と、レギュラー定着後自己ワーストの数字を記録。さらに7月24日の広島戦(マツダスタジアム)でスタメンを外れ、2012年の開幕戦(3月30日・DeNA戦)から始まった連続フルイニング出場は歴代4位の667試合でストップと苦しいシーズンを過ごした。来季の定位置は確約されておらず、セ・リーグの最高年俸選手がレギュラー争いに挑むことになる。

 7月20日の巨人戦(甲子園)でアキレス腱断裂の大ケガを負った西岡剛内野手は3年連続ダウンとなる1800万円減の9000万円で更改。阪神に移籍した2014年の年俸は2億円で、わずか3年で半額以下となった。オリックスからFA移籍した糸井の加入によって背番号は「7」から「5」に変更。現在は日常生活に支障がないところまで回復しており、トレーニングもバットを振れる状態だという。来季開幕に間に合うかは微妙なところだが、虎視眈々と巻き返しを狙っている。

 今季から2年総額4億円の契約で阪神に復帰した藤川球児投手は、現状維持の2億円で更改。今季は先発としてスタートしたが結果が出ず、中継ぎとしてシーズンを終えた。43試合に登板して5勝6敗、3セーブ10ホールド、防御率4.60。全盛期とはほど遠い成績となったが、来季は最初から中継ぎ1本で勝負することが決まっている。背番号も「18」から代名詞の「22」に。火の玉ストレートで甲子園を沸かした右腕が完全復活を目指す。

■福留は年俸アップで更改、超変革の申し子たちは大幅増

 主力、ベテラン勢で年俸がアップしたのは福留孝介外野手。3000万円増の2億3000万円で更改。今季は日米通算2000安打を達成し、2度目となるサイクルヒットも記録するなど大活躍。主に4番を務めて131試合に出場し、打率.311、11本塁打、59打点の成績を残した。来季は鳥谷から主将を引き継ぐ。生え抜き選手以外では球団初となり、40歳を迎える最年長キャプテンの誕生。中堅・糸井、右翼・福留の右中間コンビで甲子園を沸かせるはずだ。

 超変革の申し子となった4選手は大幅アップを勝ち取った。自身初の2桁10勝をマークした岩貞祐太投手は2400万円増の4000万円、今季、プロ初安打を記録して鳥谷から遊撃のポジションを奪った北條史也内野手は1470万円増の2200万円、球団の新人安打記録を更新し新人王を獲得したドラフト1位ルーキーの高山俊外野手は2500万円増の4000万円、育成の星・原口文仁捕手は1720万円増の2200万円で更改した。

 金本政権1年目は若手の活躍が目立っただけに、来季はベテラン勢の巻き返しに期待したい。

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