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金額通りの活躍、“不良債権化”、途中帰国…助っ人年俸上位10選手の成績は?


毎年、チームの成績を大きく左右するのが助っ人の働きだ。高額をつぎ込んで獲得するケースもあるだけに、各球団としては、年俸に見合った活躍をしてほしいところだろう。

■“コスパ”に大きな差、優勝に大貢献の助っ人達は年俸上位トップ10に1人も入らず

 毎年、チームの成績を大きく左右するのが助っ人の働きだ。高額をつぎ込んで獲得するケースもあるだけに、各球団としては、年俸に見合った活躍をしてほしいところだろう。

 日本ハムでは今季、2年目のブランドン・レアード内野手が打率.263ながらリーグトップの39本塁打、同4位の97打点と活躍。試合を決める勝負強い一発も多く、明るいキャラクターでチームを牽引するなど、10年ぶりの日本一に大きく貢献した。今季の年俸は1億円だった。

 また、今季加入のクリス・マーティン投手(年俸8000万円)は、シーズン途中からクローザーを務めるなど、52試合登板で2勝0敗21セーブ19ホールド、防御率1.07と活躍。同じく、アンソニー・バース投手(年俸1億円)は先発&中継ぎとしてフル回転し、37試合登板で8勝8敗6ホールド、防御率3.65。日本シリーズでは全て中継ぎで3勝を挙げた。来日3年目のルイス・メンドーサ(年俸2億円)も開幕から先発ローテーションに入り、23試合登板、7勝8敗、防御率3.88。ポストシーズンではブルペン待機となったが、広島との日本シリーズ第5戦では2番手で5回2/3を無失点と好投した。

 セ・リーグで25年ぶりの優勝を飾った広島も、エース左腕のクリス・ジョンソン投手(年俸1億5000万円)が1年目の14勝を上回る15勝を挙げ、防御率2.15で外国人では1964年のバッキー(阪神)以来、52年ぶりとなる沢村賞を受賞。主砲のブラッド・エルドレッド内野手(年俸1億2500万円)、セットアッパーのジェイ・ジャクソン投手(年俸7260万円)、先発&中継ぎでフル回転したブレイディン・ヘーゲンス投手(年俸5700万円)もリーグ制覇には欠かせない戦力だった。

 ただ、両チームの選手たちは、今季のNPBの助っ人年俸上位10傑には入っていない。では、助っ人年俸トップ10入りしている選手たちは、どのような成績を残したのか。振り返ってみたい。

■今季の助っ人年俸上位10傑に入った選手たちの成績は…

【1位】
デニス・サファテ投手(ソフトバンク)5億円
64試合登板 0勝7敗8ホールド43セーブ、防御率1.88

【2位】
ウラディミール・バレンティン外野手(ヤクルト)3億6000万円
132試合出場 打率.269、31本塁打、96打点

【3位】
ギャレット・ジョーンズ外野手(巨人)3億円
123試合出場 打率.258、24本塁打、68打点

ランディ・メッセンジャー投手(阪神)3億円
28試合登板 12勝11敗、防御率3.01

エルネスト・メヒア内野手(西武)3億円
137試合出場 打率.252、35本塁打、103打点

【6位】
アルフレド・デスパイネ外野手(ロッテ)2億5000万円
134試合出場 打率.280、24本塁打、92打点

トニ・ブランコ内野手(オリックス)2億5000万円
27試合出場 打率.218、3本塁打、13打点

【8位】
マイルズ・マイコラス投手(巨人)2億4000万円
14試合登板 4勝2敗、防御率2.45

ルイス・クルーズ内野手(巨人)2億4000万円
81試合出場 打率.252、11本塁打、37打点

【10位】
ローガン・オンドルセク投手(ヤクルト)2億2000万円
30試合登板 3勝1敗11セーブ2ホールド、防御率2.45

 助っ人年俸トップのサファテは、リーグ新記録となる43セーブをマーク。チームは3年連続優勝に届かなかったものの、守護神として役割を果たした。また、3位タイのメッセンジャー、メヒアは高額年俸に見合った活躍を見せたと言えるだろう。6位タイのデスパイネも勝負強い打撃でチームに貢献した。

 一方で、2位のバレンティン、3位タイのギャレットは、年俸を考えると物足りない数字か。8位タイで並んだ巨人のマイコラス、クルーズはシーズンを通してチームに貢献することができなかった。また、デスパイネと同じ2億5000万円だったブランコはわずか27試合出場と完全に“不良債権”化。10位のオンドルセクは首脳陣とのトラブルで途中退団。同じくシーズン序盤で帰国した楽天のジョニー・ゴームズ外野手は年俸2億円だった。

 来季も“優良助っ人”を抱えたチームが優位に立つことは間違いない。今季結果を出した選手が、引き続き活躍できるとも限らない。外国人選手の力を十分に生かせる球団は、どこになるだろうか。

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