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昨年は入札ゼロも…”2度目の正直”目指す韓国人内野手、最適のMLB球団は?


韓国ロッテの黄載鈞(ファン・ジェギュン)内野手は今オフ、“2度目の正直”でのメジャー挑戦を目指している。

■今年もメジャー挑戦目指す黄載鈞、米メディアが最適の球団を予想

 韓国ロッテの黄載鈞(ファン・ジェギュン)内野手は今オフ、“2度目の正直”でのメジャー挑戦を目指している。昨オフは世界野球プレミア12でベストナインに輝き、ポスティングシステム(入札制度)でのMLB球団移籍を狙うも、入札がなく失敗。無念の結果に終わった29歳については、来季のブルワーズにフィットする戦力だと米メディアが分析している。

 米スポーツサイト「SBネーション」は、今オフのブルワーズのフリーエージェントターゲットとして、黄載鈞の名前を挙げた。記事の中で、アラミス・ラミレスが2015年にパイレーツに移籍してから、ブルワーズが三塁手を固定できていないと指摘。今オフのFA市場で注目を浴びているジャスティン・ターナー(ドジャースからFA)はブルワーズにとって高い買い物で、ルイス・バルブエナ(アストロズからFA)は補強候補になるとしながらも、「多くの人が見過ごしている良質な選手がいるのではないだろうか」と言及し、黄の獲得を勧めている。

 記事では、127試合出場し、打率.335、出塁率.394、長打率.570、27本塁打、113打点、25盗塁という今季の黄の韓国リーグでの成績を紹介。すでに米国で20球団のスカウトを集めて公開練習を行ったことや、ドジャースが興味を示していることも伝えている。一方で、最終的にメジャー移籍を決断するかは、まだ韓国メディアも報じていないと指摘。本人は12月上旬まで米国に残る予定で、契約を勝ち取れるのか判断しているのではないかと推測している。

■“格安“の韓国人野手は「低リスクな選手」、テイムズとダブル獲りも?

 同じ韓国人選手では、パイレーツの姜正浩内野手がメジャーで大きなインパクトを残している。2日に韓国のソウルで飲酒運転の末に事故を起こし、さらに現場から立ち去り逮捕されるという大失態を犯した姜正浩は、今後の去就が注目される状況となってしまった。

 ただ、「SBネーション」は「2年間で、打率.273、出塁率.355、長打率.483という成績を残しており、今季は僅か103試合で21本塁打を放っている」とメジャー移籍後の姜の打撃成績を紹介した上で「恐らく、彼は最良のシナリオだろう」と絶賛。同じような活躍ができなくても、黄は「ブルワーズにとって安く、低リスクな選手だ」という。

 韓国から米国に渡った選手は、いずれもメジャーでは“低賃金”となっている。今季、ツインズに入団した朴炳鎬内野手は開幕当初こそ特大ホームランを量産したものの、徐々に低迷してマイナーに降格。ただ、記事では「ツインズは今季、朴に対して275万ドル(約3億1300万円)しか費やしていない。残り3年の最高支払い額は300万ドル(約3億4200万円)となっている。姜は2シーズンでそれぞれ250万ドル(約2億8500万円)の契約となっている」と言及。確かに、メジャーリーガーとして“格安”の年俸だ。

「これらの額を基準として用いることで、ブルワーズは黄と年300万ドル程度で契約を結べるかもしれない」

 資金力のない球団であっても、低リスクで獲得できる選手として、黄載鈞は最適だというのだ。すでに、韓国のNCダイノスで圧巻の打撃成績を残したエリック・テイムズを獲得したブルワーズだが、KBOから2選手同時獲得となる可能性はあるのだろうか。

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