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プロ野球

山口と森福が巨人入りへ! 過去FAで加入した投手陣を振り返る


◆ 山口と森福は巨人へ

 FA宣言した山口俊(DeNA)と森福允彦(ソフトバンク)の巨人入りが濃厚となった。今回、山口と森福が加入すると、FA制度で獲得した投手の総数は12人となる。過去、球界の盟主・巨人に加入したFAの先輩たちは、1年目にどのような結果を残してきたのか――。

◆ 杉内は3年連続で2桁勝利

 森福にとってソフトバンク時代の先輩であり、同じ左腕でもある杉内俊哉は、巨人移籍後も変わらぬ活躍を見せた。杉内はソフトバンク最終年の11年に8勝、防御率1.94という成績でリーグ優勝と日本一に貢献。同年オフに巨人へFA移籍し、藤田元司、堀内恒夫、桑田真澄など生え抜きのエースが付けてきた「18」を与えられた。

 1年目の12年は、移籍後初先発となった4月1日のヤクルト戦で白星を手にすると、5月30日の楽天戦でノーヒットノーランを達成。シーズン終盤に左肩の違和感で離脱したものの、12勝4敗、防御率2.04という期待通りの活躍でチームのリーグ優勝に貢献した。

 翌13年は11勝、14年が10勝と、FAで入団した投手では史上初となる3年連続2桁勝利をマーク。今季は前年10月に受けた手術の影響もあり、プロ入り15年目で初の一軍登板なしを経験したが、巨人入団後に活躍した投手の一人であることは間違いない。

◆ 豊田は抑えからセットアッパーに

 また、リリーフでは05年オフに豊田清が西武から巨人へFA移籍。春先は西武時代同様、抑えを務めていたが、失敗が相次ぎシーズン途中から中継ぎに配置転換。1年目の06年は38試合に登板して、1勝4敗13セーブ、防御率3.32という結果だった。

 07年以降はセットアッパーとしてリーグ3連覇に大きく貢献。特に09年は故障で離脱した期間もあったが、46試合に登板して防御率1.99と、安定した成績を残した。

 当然、活躍した選手がいる一方で、門倉健、野口茂樹など、期待された働きを魅せられなかった投手もいる。先発として安定した成績を残した山口と、ソフトバンクの強力リリーフ陣の中核を担ってきた森福。大きな期待を背負う2人は、王座奪還を目指す巨人でどのような結果を残すことができるのか――。今から来シーズンの開幕が楽しみだ。

◆ FAで巨人に加入した投手の成績

川口和久(広島→巨人)
加入前:27試 7勝10敗 防4.72 [94年]
加入後:17試 4勝6敗 防4.42 [95年]

河野博文(日本ハム→巨人)
加入前:27試 6勝8敗0S 防4.73 [95年]
加入後:39試 6勝1敗3S 防3.29 [96年]

工藤公康(ダイエー→巨人)
加入前:26試 11勝7敗 防2.38 [99年]
加入後:21試 12勝5敗 防3.11 [00年]

前田幸長(中日→巨人)
加入前:36試 4勝10敗 防3.41 [01年]
加入後:53試 4勝4敗 防2.74 [02年]

野口茂樹(中日→巨人)
加入前:13試 3勝6敗 防4.00 [05年]
加入後:1試 0勝0敗 防9.00 [06年]

豊田清(西武→巨人)
加入前:35試 3勝1敗19S 防3.97 [05年]
加入後:38試 1勝4敗13S 防3.32 [06年]

門倉健(横浜→巨人)
加入前:28試 10勝9敗 防4.84 [06年]
加入後:12試 1勝5敗 防5.97 [07年]

藤井秀悟(日本ハム→巨人)
加入前:22試 7勝5敗 防3.53 [09年]
加入後:23試 7勝3敗 防3.76 [10年]

杉内俊哉(ソフトバンク→巨人)
加入前:23試 8勝7敗 防1.94 [11年]
加入後:24試 12勝4敗 防2.04 [02年]

大竹寛(広島→巨人)
加入前:25試 10勝10敗 防3.37 [13年]
加入後:22試 9勝6敗 防3.98 [14年]