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引退の同級生左腕からもらった刺激 復活目指すハム武田久の思い


日本ハムの武田久投手が29日に札幌市内の球団事務所で300万円減の1500万円プラス出来高で契約更改した。昨シーズン中に両膝を手術し、昨季はプロ入り後初めて1軍登板なしで終えたが、プロ14年目も厳しいシーズンとなった。

■「もう1度戦力に―」、来季復活をかける38歳ベテラン右腕

 日本ハムの武田久投手が29日に札幌市内の球団事務所で300万円減の1500万円プラス出来高で契約更改した。今季は7月22日に2年ぶりに1軍初昇格。5試合登板、0勝0敗セーブ、防御率14.54だった。昨シーズン中に両膝を手術し、昨季はプロ入り後初めて1軍登板なしで終えたが、プロ14年目も厳しいシーズンとなった。

「ここ数年戦力になれてないが、球団からは『ボロボロになるまでやって欲しい。戦力として見ているから』と。うれしい半面、やっぱり結果が出てない。この年齢ですし、2軍にいても迷惑をかける。もう1回、戦力になりたい気持ちしかない。球団には感謝しかない」

 浮き上がるような直球を武器に通算167セーブ。沈むようにして投げる独特のフォームで酷使してきた両膝は今も痛むという。それでも、「去年の今頃は走れなかった。まずは体は万全にすること。たぶん2月1日には元気な姿で入れる」と前を向く。

 発奮材料もある。長くチームを第一戦で支えた同級生の武田勝の現役引退だ。

■復活目指す38歳、毎年浮かぶ「いつやめるか」の思い

「もちろん寂しさはありますけど、元々、(先発)立場が違ったのでライバルではなかった。本当にお互いが違う道で、また頑張れればいい。やっぱり選手をやっている以上はグラウンドでやらないと。そういう気持ちになりました」

 来季はストッパーにこだわらず、第一線での活躍を目指す。今年10月14日で38歳。現役引退は頭をよぎるという。

「正直、年齢的にも結果を見ても、『いつやめるか』と毎年思う。それでも、『まだやれ』と言ってもらえるのはうれしいし、何で恩返しをするかと言ったら、結果を出すしかない。(ポジションは)抑えは正直ないと思う。中継ぎで勝負することになる。まずは戦力として1軍の舞台に戻りたい。数字的な目標は言える状況ではないですね」

 大谷翔平ら若手の躍動でつかんだ今季の10年ぶりの日本一。来季は連覇がかかっている。ストッパーとして一時代を築いたベテランの復活投球に期待したい。(※金額は推定)

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