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プロ野球

新人王・高梨が14年ぶりの同時受賞!ファーム優秀選手の今後に期待


◆ 日ハム・高梨が新人王と二軍の優秀選手賞

 2016年度のプロ野球年間表彰式「NPB AWARDS 2016」が28日、東京都内で開催。今季10勝をマークし、チームの日本一にも貢献した高梨裕稔(日本ハム)が新人王に輝いた。

 高梨はイースタン・リーグの優秀選手賞も受賞しており、新人王との同時受賞となった。プロ3年目の今季は、春先にリリーフを務め、シーズン途中から先発に転向。6月8日の広島戦で今季初先発・初勝利を挙げると、先発転向後は1度も敗れることなく8勝をマークし、最終的には10勝2敗、防御率2.38という好成績を残した。

 ちなみに新人王と二軍の優秀選手賞を同時に受賞した選手は意外?!と少なく、02年の正田樹(日本ハム)以来となる。正田は、同年5月3日のダイエー戦でプロ初勝利を挙げると、この年9勝(11敗)、防御率3.45という成績で新人王に輝いた。

◆ 優秀選手賞の翌年に新人王も…

 また、同時受賞ではないものの、青木宣親(ヤクルト)と山口鉄也(巨人)は、優秀選手賞を受賞した翌年に新人王に輝いている。

 05年の新人王・青木は、ルーキーイヤーの04年に二軍で首位打者(.372)、最高出塁率(.436)のタイトルを獲得し、二軍の優秀選手賞を獲得。翌年青木は、94年のイチロー以来となるシーズン200安打を達成するなど、打率.344、202安打の活躍ぶりだった。

 08年に新人王となった山口は、前年の07年に二軍で15試合に登板して、防御率は1.37。二軍の優秀選手賞を受賞した。翌08年には“勝利の方程式”の一角を担い、67試合に登板して11勝2敗、防御率2.32を記録。チームのリーグ2連覇に貢献し、自身は新人王となった。

 なお、今回の表彰で優秀選手賞を受賞した選手の中で、来季に新人王のタイトルを獲得できるのは、以下の5選手のみ。彼らが来季ブレイクするのかにも注目したい。

・香月一也(ロッテ)
・熊原健人(DeNA)
・笠原大芽(ソフトバンク)
・阿知羅拓馬(中日)
・園部聡(オリックス)

 ちなみにソフトバンクの笠原だけは未だに一軍での出場機会がなく、来年が新人王の資格最終年にあたる5年目になる。今季のウエスタンで9勝を挙げて最多勝を受賞した力を一軍で証明したいところだが、球界屈指の選手層を誇るソフトバンクには、今季のウエスタンで最多勝、最優秀防御率、勝率第一の3部門でトップに立った山田大樹や、今年のドライチで即戦力候補の田中正義もいる。まずは一軍での登板機会を得るべく、キャンプでのアピールに期待したいところだ。