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来季最高年俸は誰に? 今季の各球団日本人最高年俸を振り返る


日本プロ野球は2016年シーズンを終え、各球団で契約更改が始まっている。早くも大幅アップや億単位での減俸選手が出始めており、今後も選手によって明暗が分かれることだろう。

■今オフも契約更改がスタート、G坂本が3億5000万円でサイン

 日本プロ野球は2016年シーズンを終え、各球団で契約更改が始まっている。早くも大幅アップや億単位での減俸選手が出始めており、今後も選手によって明暗が分かれることだろう。

 巨人では4年契約の最終年だった内海哲也投手が野球協約の減額制限(1億円超は40%)を超える2億円減の2億円でサイン。年俸4億円は今季チーム最高だったが、3年連続で2桁勝利を逃し(9勝6敗)、大幅ダウンとなった。34歳の左腕は来季に向けて再出発を誓っている。

 一方、今季自身初の首位打者(打率.344)に輝いた坂本勇人内野手は1億円増の年俸3億5000万円でサイン。セ・リーグの遊撃手としては初の首位打者誕生で、出塁率.433もリーグトップ。本塁打もリーグ8位の23本、打点もリーグ10位の75打点と好成績を収めた。

 巨人はその坂本が現時点でチーム最高年俸に浮上しており、今後も初の本塁打王に輝いたDeNA・筒香嘉智外野手、2年連続トリプルスリーのヤクルト・山田哲人内野手、投打でベストナインに選ばれた日本ハム・大谷翔平投手など大幅アップが見込まれる選手が控えている。各球団ともに来季の最高年俸は誰になるのか――。注目の契約更改を前に、今季の各球団日本人最高年俸はどの選手だったのか、振り返ってみたい。(※金額は推定)

【セ・リーグ】

〇ヤクルト 山田哲人内野手(2億2000万円)

 山田は昨季ソフトバンクの柳田悠岐外野手とともにトリプルスリーを達成。さらに本塁打王、最高出塁率、盗塁王にも輝きチームのリーグ優勝に大きく貢献した。オフには8000万円から1億4000万円増でサイン。チーム日本人最高年俸となった。

■広島黒田は今季球界最高の6億円

〇巨人 内海哲也投手(4億円)

 昨季、捕手と一塁をこなした阿部慎之助が打率.242、15本塁打、47打点に終わり、オフに球界最高の5億1000万円から1億8400万円減となる3億2600万円でサイン。さらに負傷に苦しんだ杉内俊哉投手も6勝にとどまり、4億5000万円減の5000万円で更改した。代わりに最高年俸となったのが内海。複数年契約の最終年で4億円でサインした。

〇阪神 鳥谷敬内野手(4億円)

 2014年オフに海外FA権を行使して残留した鳥谷が4億円でトップ。複数年契約1年目の昨季は打率.281、6本塁打、42打点だった。

〇広島 黒田博樹(6億円)

 昨季メジャーから日本球界に8年ぶりに復帰した黒田は11勝8敗、防御率2.55と先発陣を支え、オフに2億円増の6億円でサイン。オリックスの金子千尋投手の5億円を抜き、球界最高年俸となった。

〇中日 森野将彦内野手(1億4000万円)

 昨季、負傷の影響で登板がなかった岩瀬仁紀投手がオフに2億5000万円ダウンの5000万円でサイン。森野も82試合の出場にとどまり、打率.262、0本塁打、10打点と不本意な成績で3500万円のダウンとなったが、年俸1億4000万円はチーム日本人トップだった。

〇DeNA 三浦大輔投手(1億2500万円)

 昨オフ、1000万円減の1億2500万円でサインした三浦大輔がトップ。また、筒香が昨季打率.317、24本塁打、93打点といずれもキャリア最高をマークし、5400万円増の1億円に到達した。

■ソフトバンクは年俸4億円が4選手、西武・中村は野手最高額

【パ・リーグ】

〇ソフトバンク 松田宣浩内野手、攝津正投手、和田毅投手、松坂大輔投手(4億円)

 昨季まで2年連続日本一を達成した球団は今季日本人最高年俸に4選手が並んでいた。海外FA権を行使して残留した松田が1億8000万円増で4億円に到達。また、メジャーから復帰した和田も4億円で契約。摂津、松坂と並んで日本人最高となった。ちなみに球団最高はサファテの5億円だった。

〇日本ハム 中田翔内野手(2億4500万円)

 昨季、キャリア最高の30本塁打、102打点をマークした中田が4500万円増の2億4500万円でサイン。チームトップとなった。また、昨オフは39セーブを挙げた増井浩俊投手が1億円増の2億2000万円、投手3冠(15勝、防御率2.24、勝率.750)に輝いた大谷も1億円増の2億円でサインした。

〇ロッテ 涌井秀章投手(2億2000万円)

 移籍2年目の昨季に15勝で最多勝のタイトルを獲得した涌井が現状維持の2億2000万円でサイン。最多勝利は西武時代の2009年以来、自身3度目だった。

〇西武 中村剛也内野手(4億1000万円)

 昨季、37本塁打、124打点で打撃2冠に輝いた中村がオフに3000万円増となり、12球団野手最高の4億1000万円でサイン。その中村は今季打率.238、21本塁打、61打点と昨季の成績を下回ったが、オフに現状維持でサインしている。

〇オリックス 金子千尋投手(5億円)

 2014年オフに国内FA権を行使して残留していた金子は昨季、右肘手術の影響などで出遅れ、7勝(6敗)にとどまったが、昨オフに現状維持の5億円でサインした。

〇楽天 今江敏晃(2億円)

 ロッテからFA宣言して入団した今江が年俸2億円で契約合意。チームトップとなった。続いて松井稼頭央外野手が1億6000万円の現状維持でサイン。また昨季2年連続の最多奪三振をマークした則本昂大投手がオフに3000万円アップの1億5000万円でサインしている。

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