９回、サヨナラ勝ちに笑顔のオリックス・大城＝京セラドーム【写真提供:共同通信社】

　オリックスの大城滉二が、12日の東北楽天戦で劇的なサヨナラヒットを放ち、チームの連敗をストップさせた。

　プロ3年目の今季は、初の開幕スタメンを勝ち取った大城。しかし、打撃、守備ともに精彩を欠き、2戦目から3試合スタメンを外れていた。スタメン復帰となった4月4日の対千葉ロッテ戦では、猛打賞を記録。その後も打てない日々が続いたが、スタメンを譲ることはなかった。

　この日は「2番・セカンド」で出場。3打席目までノーヒットだったが、チームが逆転した7回の第4打席で内野安打を放ち、今季初の2試合連続安打を記録した。結果の出た大城は、同点に追いつかれた9回裏、1死1、3塁の場面で打席へ。「チャンスなので積極的にいこうと思った」という言葉どおり、3球目のファーストストライクを見事に左中間へ運び、試合を決めた。

　「あそこは、大城に任せるしかなかったですから」とは福良淳一監督。指揮官の期待に応えた大城は、「（サヨナラ打を）打った瞬間は、何も感じなかったし、何も思わなかったです」とお立ち台で周囲を笑わせた天然ぶりは健在。オープン戦後半からすり足でタイミングを取る従来のフォームに戻して打撃の状態は上昇中。マイペースの”しまんちゅう”が決めたこの試合が、バファローズ反攻の狼煙となるか、注目したい。