巨人を破り、ファンの声援に応える阪神先発のメッセンジャー＝東京ドーム【写真提供:共同通信社】

開幕投手を任された阪神の先発・メッセンジャーが30日の読売巨人戦で7回を7安打1失点と貫禄のピッチングを披露。相手先発・菅野智之に投げ勝ち、幸先の良い今季1勝目を挙げた。

　「最高ですね。いつも言っていますけど、この世で最高のファンの方々の前で勝てたのがうれしいです」

　初回、先頭の陽岱鋼にヒットを許してから1死1、2塁のピンチを背負ったが、4番・ゲレーロを絶妙の外角カーブで見逃し三振、5番・マギーを高めの力強いストレートでセカンドゴロ。「監督を失望させる訳にはいかなかったですし、信頼してくださっていることよく分かっていたので、とにかくやってやろうという気持ちで頑張りました」と無失点に切り抜けると、2回以降も集中力を切らさずにゼロ行進を続け、5回1死2、3塁のピンチにも陽を空振り三振、吉川尚輝をセカンドライナーに仕留めて反撃を許さなかった。

　その後、7回に2死から3連打を許して1点を失ったが、7回108球を投げて7安打1四球5奪三振での1失点。先発の仕事をしっかりとやり遂げてチームを開幕戦勝利に導くと、試合後はマイクを前に日本語で「サイコウデス！」と笑みを見せた。

　開幕投手は自身4年連続通算5度目だったメッセンジャー。この日の勝利で、助っ人単独最多となる開幕3勝目。日本通算でも85勝目を挙げ、阪神の外国人投手の最多勝利（バッキーの100勝）まで残り15勝。球史に残る頼れる助っ人右腕が、堂々のスタートを切った。