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愛されるベテラン助っ人が“異例”複数年契約 エルドレッドと広島の強い絆


広島はブラッド・エルドレッド内野手と新たに来季からの2年契約を結んだ。2012年に途中加入し、今季が5年目。契約通り2018年シーズンまで7シーズンプレーすれば、広島の歴代助っ人で、1977年から82年まで6シーズン在籍したジム・ライトルを超えて最長となる。

■エルドレッドが38歳シーズンまで契約、球団最長の在籍期間に

 広島はブラッド・エルドレッド内野手と新たに来季からの2年契約を結んだ。

 2012年に途中加入し、今季が5年目。契約通り2018年シーズンまで7シーズンプレーすれば、広島の歴代助っ人で、1977年から82年まで6シーズン在籍したジム・ライトルを超えて最長となる。

 球団が来季37歳を迎える助っ人に複数年契約を結ぶのは極めて異例のこと。それだけ高く評価しているということだろう。

 エルドレッドの広島入団後の成績を振り返ってみた。

 メジャーで通算90試合に出場し15本塁打を放ったパワーを買われ12年途中加入。同シーズンは65試合の出場で11本塁打を記録した。

 翌13年はケガの影響もあり、66試合の出場で13本塁打、32打点にとどまったが、当時の野村監督の強い希望で残留。すると14年に37本塁打で本塁打王を獲得し、期待に応えた。

【次ページ】チームメイトとの会話も日本語、家族も広島になじんでいるエルドレッド

■チームメイトとの会話も日本語、家族も広島になじんでいるエルドレッド

 15年は開幕前に右膝の半月板の手術を受けたため、79試合の出場にとどまったが、チーム最多タイの19本塁打をマーク。そして今季は開幕から打ちまくり、右太ももを痛めて離脱する6月半ばまでに打率.319、16本塁打、38打点の好成績を残した。8月半ばに復帰後も中軸を打ち、最終的には.294、21本塁打、53打点で25年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した。

 長打力が最大の武器だが、外国人らしからぬ真面目さも球団からは高く評価されている。練習に取り組む姿勢はもちろん、左翼の守備ではダイビングキャッチも披露するなど献身的。メジャー時代からの本職の一塁守備でも今季は失策0と高いレベルにある。

 チームメートとの会話も日本語でこなせるようになった。長女は今春に広島市内の小学校に入学。家族そろって、すっかり広島になじんだ。「最高の街である広島に日本一を届けるという目標に向けてプレーすることをとても楽しみにしています」とコメント。気さくで誰からも愛される助っ人が広島の顔になりつつある。

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