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古巣へ恩返しの思いも後押し FA移籍の岸は新天地・楽天で輝けるか


楽天は18日、西武から海外フリーエージェント(FA)権を行使した岸孝之投手の獲得を発表した。生まれ育った故郷に恩返しをしたいとの思いも移籍を後押しした。

■過去3年、移籍した楽天戦は防御率1点台以下と好投披露

 楽天は18日、西武から海外フリーエージェント(FA)権を行使した岸孝之投手の獲得を発表した。生まれ育った故郷に恩返しをしたいとの思いも移籍を後押しした。

 名取北高、東北学院大から2006年大学・社会人ドラフト希望枠で西武入り。08年に12勝を挙げ、巨人との日本シリーズではMVPを獲得して日本一に貢献した。14年には自身初タイトルとなる最高勝率に輝き、ここまで通算103勝(65敗)を挙げている。

 楽天は2013年に日本一を達成して以降、3年連続でBクラスと低迷。エース則本昂大とともに先発の柱として期待されるが、実績十分の右腕は新天地で輝けるのか。ここ3年間のパ・リーグ各球団との対戦成績を振り返ってみたい。

▽2016年
ソフトバンク 5登板2勝3敗、防御率4.81
日本ハム 6登板3勝3敗、防御率1.30
ロッテ 3登板2勝0敗、防御率1.00
オリックス 2登板1勝0敗、防御率3.46
楽天 2登板1勝0敗、防御率1.00

▽2015年
ソフトバンク 1登板1勝0敗、防御率2.57
日本ハム 5登板2勝2敗、防御率2.88
ロッテ 2登板0勝1敗、防御率4.30
オリックス 3登板1勝2敗、防御率3.22
楽天 3登板1勝1敗、防御率1.80

▽2014年
ソフトバンク 2登板1勝0敗、防御率2.87
日本ハム 4登板2勝1敗、防御率3.10
ロッテ 4登板2勝1敗、防御率2.30
オリックス 4登板2勝1敗、防御率2.35
楽天 4登板3勝1敗、防御率0.87

■好相性の楽天入団、古巣・西武を相手に好投できるか

 2016年のソフトバンク戦、2015年のロッテ戦は成績がふるわなかったが、どの球団を相手にしてもコンスタントに好成績を残していることが分かる。気がかりなのは、楽天との相性の良かったことだ。ここ3年間はいずれも防御率1点台以下。チーム被打率を見ると、2016年は2割1分9厘、2015年は1割6分7厘、2014年は2割3分6厘と抑えている。

 岸が新天地でも安定した結果を残せるかは、対戦のなかった古巣・西武を相手に、今季までの楽天戦のような投球が出来るかにかかっていそうだ。

 この日の仙台市内で行われた入団会見では、「東北、仙台を盛り上げたいと思って、こういう決断をしたので嬉しく思います」と地元愛を強調した。地元の大きな期待を力に変えて、来季以降の活躍へつなげたいところだ。

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