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“不作”のFA先発投手市場 田中将大のヤンキースは30歳左腕の獲得に食指か


田中将大擁するヤンキースが、先発ローテの強化に乗り出す姿勢を見せている。

■来季ローテ確定は田中、サバシア、ピネダの3人

 田中将大擁するヤンキースが、先発ローテの強化に乗り出す姿勢を見せている。ストーブリーグは序盤だが、今オフにレンジャーズからフリーエージェント(FA)となった左腕デレク・ホランドの獲得に興味を示していると、地元紙「フォートワース・スターテレグラム」電子版が伝えている。

 来季の先発ローテーション補強に向け、ヤンキースが早くも動き出したようだ。現段階で、来季の先発ローテ入りが確実と見られているのは、今季14勝4敗だった田中を筆頭に、ベテラン左腕サバシアとピネダの3人。残りの2枠は、ルイス・セッサ、ブライアン・ミッチェル、ルイス・セベリーノら若手の台頭が期待されている。

 だが、不確定要素は多い。今季は田中、サバシア、ピネダの3者は、合わせて93試合に先発するなど奮起したが、いずれもシーズン開幕前は健康が不安視されていた。そのため、地元メディアからは「来季も同じ活躍を期待するべきではない」と警鐘を鳴らす声も浮上。シーズンを通してローテを守り、一定の勝ち星を期待できる先発補強が予想されている。

■今オフ“不作”のFA先発投手市場 今季不調も過去の実績で価値上昇

 今オフのFA市場を見てみると、先発投手部門は目玉となる特A級の投手は少なく、“不作”との声が多い。その中でメジャー通算62勝と実績のある30歳左腕ホランドの価値は相対的に高まっている。3年連続2桁勝利した2013年を最後に、怪我に泣かされ続けたホランドは、今季は20試合に先発し、7勝9敗、防御率4.95と奮わなかった。そのため、レンジャーズは来季1100万ドル(約11億9700万円)の契約オプションを行使せず、ホランドはキャリア初のFAとなった。

 記事によれば、ホランド自身はパイレーツが代理人に接触したことを認めたという。その他、球界関係者によると、ヤンキースとパドレスが獲得に興味を示しており、争奪戦が繰り広げられることになりそうだ。ホランドは、最終オファーを受けた後で、愛着のある古巣レンジャーズにそれに見合う、あるいは超えるオファーを出すつもりがないか声を掛ける予定だというが「新しい始まり、フレッシュなスタートになる」と新球団への移籍に前向きなようだ。

 健康なまま開幕を迎えられれば、左腕ホランドの加入はヤンキースにとって心強いはず。ダルビッシュの同僚が、今度は田中の同僚となるのか。オフの動きからますます目が離せなそうだ。

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