大リーグは16日（日本時間17日）、今季のサイ・ヤング賞を発表した。だが、この選出に対して、とある女性がツイッター上で大激怒。放送禁止用語を交えながら、全米記者協会（BBWAA）の選考委員のクビを要求するなど言いたい放題で、大きな話題になっている。

■1位投票はポーセロを上回るも、合計でわずか5ポイント差で受賞逃す

　大リーグは16日（日本時間17日）、今季のサイ・ヤング賞を発表した。ナ・リーグはマックス・シャーザーが史上6人目となる両リーグ通じて2度目の受賞を達成。ア・リーグは、メジャー最多22勝を記録したレッドソックスのリック・ポーセロ投手が初受賞した。だが、この選出に対して、とある女性がツイッター上で大激怒。放送禁止用語を交えながら、全米記者協会（BBWAA）の選考委員のクビを要求するなど言いたい放題で、大きな話題になっている。

　件の女性は、タイガースの右腕ジャスティン・バーランダーの婚約者ケイト・アップトン。スポーツ・イラストレーティッド誌の水着特集号で表紙を飾るなど、アメリカでは大人気のセクシー系モデルだ。昨季は不本意な成績に終わったバーランダーだったが、今季は16勝9敗、防御率3.04と復活。2011年に次ぐ2度目のサイ・ヤング賞受賞が期待されていたが、惜しくも5ポイント差で元同僚のポーセロに敗れ、今季の受賞を逃した。

　これに激怒したのが、バーランダー本人ではなく婚約者のアップトン。発表直後に自身のツイッターを更新し、「ヘイ、MLB」と放送禁止用語を交えながら、ポーセロを選出した記者とMLBに対する怒りを壮絶な調子でぶちまけている。

■受賞した元同僚ポーセロにも怒り「あなたは勝ってません」

　その原因は、投票の内訳にある。サイ・ヤング賞の投票では、選考委員となった記者が1位から5位までを選出。1位投票には7ポイント、2位は4ポイント、3位は3ポイント、2位は2ポイント、1位は1ポイントが与えられ、合計得票ポイント数で受賞者を決める。今回、ポーセロに1位投票した記者は30人中8人、これに対してバーランダーに投票した記者は30人中14人で、1位投票数ではバーランダーがポーセロを上回っていた。だが、2位以下の得票ポイント数でポーセロが上回ったため、初受賞につながっていた。また投票資格のある30名の全記者がポーセロには1位から5位の順位をつけていたが、2名の記者がバーランダーには1票も投票していなかった。

　アップトンはこの選考法を支持しているMLB、受賞したポーセロ、1位の得票数では最多となったバーランダーに投票しなかった記者への八つ当たりを爆発させている。

「リックには申し訳ないけれど、1位の得票がなければ、勝つのはおかしいでしょう。あなたは勝ってません。MLBは時代の流れに遅れないで、記者をクビにしなさい」と、ツイートに怒りを込めている。

　さらに、アップトンはバーランダーの弟がツイートした怒りのメッセージもリツイート。ベン・バーランダー氏は、今回のサイ・ヤング賞候補者のデータを紹介。先発出場試合、三振数、被打率、イニング数など8部門のデータで兄が最高だったことを丁寧に表で紹介。味方打線からの援護も候補者6人のうち最低だったこともアピールしている。

　スーパーモデルの激怒は更新わずか1時間でリツートの輪が広がり、大きな波紋を呼んでいる。