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プロ野球

6人中5人が1軍デビューの中日新人 初白星に初アーチ、未来のエース候補も


中日の新人は、ドラフト1位の小笠原慎之介投手を筆頭に、1軍の舞台で確かな一歩を刻んだ。入団直後に腰の手術で出遅れた6位の石岡諒太内野手を除き、野手2人はともに初本塁打を記録。投手3人もそれぞれ初白星を飾った。

■ドラ1小笠原は高卒新人一番乗りで初勝利

 中日の新人は、ドラフト1位の小笠原慎之介投手を筆頭に、1軍の舞台で確かな一歩を刻んだ。入団直後に腰の手術で出遅れた6位の石岡諒太内野手を除き、野手2人はともに初本塁打を記録。投手3人もそれぞれ初白星を飾った。

 東海大相模高で夏の甲子園を制した小笠原は、春季キャンプからスロー調整を続け、交流戦開幕の5月31日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)でプロ初登板初先発。白星に恵まれない不運もあったが、9度目の先発となった9月4日の巨人戦(東京ドーム)で高卒新人一番乗りの初勝利を挙げた。15試合に登板し、2勝6敗。未来のエース候補としての素質を示した。

 2位の佐藤優投手もデビュー戦となった5月10日のDeNA戦(横浜)で初勝利。中日の新人でプロ初登板先発勝利は川上憲伸以来、18年ぶりだった。4位の福敬登投手は5月7日の巨人戦(東京ドーム)で先発投手のアクシデントを受け、1回1死から登板。5回まで1失点に抑えて白星を手に入れた。両投手は中継ぎでの登板も経験。使い勝手の良さが来季への武器にもなる。

 野手では、3位の木下拓哉捕手が8月7日のDeNA戦(横浜)で初安打が本塁打に。夏場に1軍初昇格した5位の阿部寿樹内野手も9月14日の巨人戦(ナゴヤドーム)で初アーチを放った。ともに大卒の社会人出身。即戦力として十分な働きはできなかったが、レギュラー奪取に向けて来季が重要になってくる。

 最下位に沈んだチームは若手の底上げなくして浮上はない。期待の持てるデビューを飾った選手も多いため、来季の飛躍を期待したい。

■今季ルーキー6選手の成績は…

 以下が中日ルーキー6選手の成績。

○小笠原慎之介
東海大相模高からドラフト1位で入団。昨夏に左肘に炎症が出た影響でプロ入り後はスロー調整を続け、5月に1軍デビュー。9月に初勝利を挙げ、高卒新人では一番乗りだった。今季は15試合で72回1/3を投げ、2勝6敗、防御率3.36だった。

○佐藤優
東北福祉大からドラフト2位で入団。しなやかな腕の振りが魅力で、5月にプロ初登板初先発で初勝利を挙げた。その後は中継ぎとしても経験を積んだ。今季は14試合で27回を投げ、1勝0敗1ホールド、防御率3.67だった。

○木下拓哉
トヨタ自動車からドラフト3位で入団。社会人ナンバーワン捕手の呼び声高く、シーズン序盤は2軍で実戦経験を重ねた。8月には初安打を本塁打で飾り、シーズン終了まで1軍にいた。今季は9試合出場で打率.278、1本塁打、2打点だった。

○福敬登
JR九州からドラフト4位で入団。レジェンド山本昌の背番号34を受け継ぎ、ルーキー6人で唯一の開幕1軍入り。5月には白星一番乗りも飾った。主に中継ぎで、ワンポイントやロングリリーフも経験。今季は27試合で43回1/3を投げ、1勝2敗4ホールド、防御率4.78だった。

○阿部寿樹
ホンダからドラフト5位で入団。春季キャンプから体づくりや基本の徹底に時間を割き、8月に1軍初昇格。9月には初本塁打をマークした。本職の遊撃以外にも二塁や三塁を経験。今季は25試合出場で打率.184、1本塁打、4打点だった。

○石岡諒太
JR東日本からドラフト6位で入団。1月に椎間板ヘルニアの手術を受け、春季キャンプは不参加。復帰後も6月に右太もも裏を痛めて離脱した。ルーキー6人で唯一の1軍出場なし。ウエスタン・リーグでは26試合に出場し、打率.289、2打点だった。

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