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中日の戦力支える外国人 今季の8人の明暗と今後の補強ポイントは?


活躍が際立ったのは来日1年目のダヤン・ビシエド外野手だ。メジャー通算66発の大砲は、新外国人選手ではプロ野球史上初の開幕から3戦連発の鮮烈デビュー。3・4月の月間MVPも獲得した。交流戦以降は好不調の波が激しかったものの、4番として119試合に出場。チームトップの22本塁打を放った。

■最下位沈んだ中日、ビシエドは鮮烈デビューも不発に終わった助っ人も

 活躍が際立ったのは来日1年目のダヤン・ビシエド外野手だ。メジャー通算66発の大砲は、新外国人選手ではプロ野球史上初の開幕から3戦連発の鮮烈デビュー。3・4月の月間MVPも獲得した。交流戦以降は好不調の波が激しかったものの、4番として119試合に出場。チームトップの22本塁打を放った。

 投手では、2人の左腕が先発ローテを支えた。来日1年目の左腕ジョーダン・ノルベルト投手は開幕から主に先発で登板を重ね、22試合で6勝6敗と奮闘。左肩痛で出遅れた2年目のラウル・バルデス投手も復帰した5月から中4、5日の登板もいとわずフル回転し、20試合で6勝7敗の成績を残した。

 ただ、先発が健闘した一方、救援ではシーズン通して戦力になれなかった。抑え候補として期待されたファン・ハイメ投手は来日時点で右肩を痛めていたのが響き、1軍登板なし。6月に途中加入した左腕のレイソン・セプティモ投手も3試合に登板しただけで、存在感を放てなかった。

■新たな助っ人獲得に着手、補強ポイントは…

 そのほか投手では、昨季4勝のドリュー・ネイラー投手が右肩痛を繰り返し、わずか7試合登板に終わった。野手では、リカルド・ナニータ外野手がシーズン序盤から中軸を担ったが、夏場以降は左肘痛で離脱。アンダーソン・エルナンデス内野手は来日3年目で最も少ない64試合出場にとどまった。

 チームはすでに新たな助っ人獲得にも着手。ドミニカ共和国やキューバ出身の選手を中心に、抑え候補を最優先に掲げる。ほかに一塁や三塁、外野を守れる野手や、先発投手の発掘も進めている。

 以下は中日の助っ人選手の今季の成績。

○ダヤン・ビシエド
キューバ出身。19歳で米国に亡命した。米ホワイトソックスなどでプレーし、メジャー通算66本塁打。愛称はスペイン語で戦車を意味する「エル・タンケ」。今季は開幕カードの阪神3連戦(京セラドーム大阪)で、来日1年目の外国人選手では史上初の3試合連続本塁打を記録。通算119試合で22本塁打、68打点、打率.274。

○ジョーダン・ノルベルト
ドミニカ共和国出身。米アスレチックスなどでプレーし、メジャー通算78試合で4勝3敗、防御率3.99。来日1年目の今季は主に先発で、4月15日の阪神戦(ナゴヤドーム)で初勝利を挙げた。22試合で6勝6敗、防御率4.24だった。

○ラウル・バルデス
キューバ出身で、2003年にドミニカ共和国に亡命。来日2年目の今季は春先の左肩痛で出遅れ、1軍復帰となった5月8日の巨人戦(東京ドーム)で白星を挙げた。中4日の登板もこなすタフさで、20試合で6勝7敗、防御率3.51だった。

■“自称166キロ”ハイメが1軍登板なしに

○リカルド・ナニータ
ドミニカ共和国出身。来日2年目の今季は開幕直後こそ不調だったが、4月中旬以降はクリーンアップに定着。夏場に左肘痛で離脱したが、92試合で打率.285。1年目にはなかった本塁打を8本マークした。

○ドリュー・ネイラー
オーストラリア出身。四国アイランドリーグplus香川から加入して2年目。今季は開幕ローテ入りしたものの、5月7日の巨人戦(東京ドーム)で右肩痛のため4球で降板。1軍復帰を果たせず、シーズンを終えた。7試合で1勝2敗、防御率4.62だった。

○アンダーソン・エルナンデス
ドミニカ共和国出身。来日3年目。今季は遊撃で堂上直倫が台頭し、出場機会が減少。故障で途中離脱した高橋周平に代わって三塁を担うこともあったが、この3シーズンで最低の64試合出場。5本塁打、26打点、打率.249だった。

○ファン・ハイメ
ドミニカ共和国出身。来日1年目。自称・最速166キロで、抑え候補として加入。春季キャンプ以前から抱えていた右肩痛で大きく出遅れた。7月に2軍戦でデビューするも、1軍登板は果たせなかった。

○レイソン・セプティモ
ドミニカ共和国出身。5月にテスト生として来日し、6月に契約。1軍デビューとなった7月13日のDeNA戦(横浜)で先発し、5回3失点で黒星を喫した。今季は3試合で0勝1敗、防御率4.26だった。

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