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オラオラ系右腕・東妻勇輔が“おかわり君”斬りなど11者9K!日体大4強入り【明治神宮野球大会】

日本体育大が松本航(3年・明石商)と東妻勇輔(3年・智弁和歌山)の来秋ドラフト候補コンビリレーで九州共立大を延長タイブレークの末に7対1で下し、準決勝進出を決めた。

9回裏を三者連続三振に抑え、叫ぶ東妻

6回を1失点に抑えた松本の後を、7回から継いだ東妻が気迫のこもった好リリーフで日体大を勝利に導いた。

1対1の同点でマウンドに立った東妻は「残り短いイニングなのでリミッターを外しました」と振り返ったように、自身最速152km/h(この日最速151km/h)のストレートとキレのあるスライダーを織り交ぜて、次々と三振の山を築いていく。

特に圧巻だったのは9回裏だ。「すごい打者だったので、ねじ伏せようと思いました」と、前の試合で2本塁打を放った4番・片山勢三内野手(4年・門司学園)らクリーンアップを三者連続空振り三振に斬って取り、「気持ちが入ると声が出ちゃうんですよね」と「オラァァァ」と雄叫びを挙げた。

すると、10回表の延長タイブレーク1死満塁から打線が一挙6得点を挙げて勝ち越し。その裏は「(タイブレークで)セットポジションだったので」、多少スピードの落ちるストレートではなくスライダーで片山を空振り三振に斬って取り、試合を締めた。

3回2/3、打者11人に対して1安打無四球9三振と圧巻の投球を見せたことについて東妻は「“やっと神宮で投げられる”という喜びと“絶対に抑える”という気持ちの結果だと思います」と笑顔で振り返った。

次戦は連戦で14日の東洋大戦となるが、気迫全開の投球で東都王者をねじ伏せたい。

★2回戦 日本体育大vs九州共立大

日本体育大 0100000006=7
九州共立大 0000010000=1
(延長10回タイブレーク)
【体】松本、○東妻—馬場
【共】島内、竹本、●久保、岩崎、谷山−緒方

◎九州共立大・片山勢三内野手(4年・門司学園)

「持ち味であるフルスイングをしたが、4年間やってきたことが今日は通用せず、全国の壁は高かったです。後輩に全国のレベルを見せられたことは来年に繋がると思います。社会人野球(パナソニック)でもホームランを狙っていき、プロ野球の世界を目指したいです」

名城大戦で2本塁打を放った片山だが、この日は5打数無安打4三振に終わった


文=高木遊、写真=高木遊、伊藤華子