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創成館が序盤の猛攻で逃げ切る。聖光学院は上石が好リリーフも一歩及ばず【明治神宮野球大会】

ノックでボールが手につかなくなるほどの寒さと強風。そんな中始まった大会3日目第1試合は、創成館が序盤のリードを守り切り準決勝に進出した。

伊藤が空振り三振で試合を締め、勝利の雄たけび!


★「あれが全てだった」初回3得点

初出場の快進撃が止まらない。10日の1回戦で、おかやま山陽を5対1で破った創成館が、序盤に聖光学院を固め打ち。優勝候補・大阪桐蔭との準決勝へと駒を進めた。

試合後、稙田龍生監督が「あれが全てだった」と評したのは初回。二死一、二塁から5番・松浪基内野手(2年)、松山隆一外野手(2年)の連打で3点を先制する。2回に1点、3回に2点を追加し、一挙6得点。自慢の打線が投手を後押しする。

一方の守りは、先発した川原陸投手(2年)が2回に3失点、2番手の戸田達也投手(2年)が4回に1失点と波に乗れない。6回からは1回戦でもリリーフした伊藤大和投手(2年)が登板。4回をわずか2安打で抑える好投を見せ、これには監督も「本当に良く投げてくれました」と満足げな様子だった。

明日の大阪桐蔭戦について監督は「何とか食らいついて、今日のような試合をしていきたい」と語った。

先制に成功し、盛り上がるベンチ


★ミスも絡み白星ならず

聖光学院・斎藤智也監督が「頼みの綱」と語る衞藤慎也投手(2年)が、暴投や失策もあり1回2/3、4失点で無念の降板。それでも5回途中から投げた3番手・上石智也投手(2年)が好リリーフ。大松捕手も積極的に声をかけ、4回以降は無失点だった。

打線は4点を追う2回、一死一、二塁から7番大松将吾捕手(2年)らのレフト越えタイムリーなどで3点を返す。4回にも1点を返すが4対6のまま試合を終えることとなった。

斎藤監督は敗因について「(初回)これだけミスが出てしまうとね。2安打で3点を取られたわけですから。衞藤をマウンドから下げざるを得なくなった。そこにミスも出てしまった」と振り返る。主将の矢吹栄希内野手(2年)は「全員で日本一を目指してきた。もっと強くなって、本気で日本一を目指せるチームになっていきたいと思う」と力強い口調でリベンジを誓った。

打球を素早く好捕する大松。必死のリードは実らず


★2回戦・創成館vs聖光学院

創成館 312000000=6
聖光学院 030100000=4
【創】川原、戸田、○伊藤—平松
【聖】●衞藤、高坂、上石−大松

文・写真=伊藤華子