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富士大が鈴木&加藤の必勝リレーで勝利!大商大はエラーに泣き初戦敗退【明治神宮野球大会】

神宮大会初日の第4試合は、6月の第66回全日本大学野球選手権大会に出場した実力校同士の対決に。緊張感ある投手戦となり富士大が大阪商業大を4対1で下し、2回戦に進出した。

来秋ドラフト上位候補左腕・鈴木翔天が9奪三振で勝利を引き寄せた

★計16Kの盤石投手リレーで守り勝ち

リーグ戦、代表決定戦で大車輪の活躍をみせた鈴木翔天投手(3年・向上)加藤弦投手(4年・八重山商工)の二枚看板が、勢いそのままに大商大を抑えた。

先発は来秋ドラフト上位候補左腕の鈴木。先頭打者にこそ四球を与えたが、その後は要所を締める投球を披露した。

左足をつり4回2/3で降板となるも、4安打無失点、9奪三振。豊田圭史監督は「早い降板となったが、良く投げてくれた」と及第点を与えた。リリーフが早まった2番手の加藤だが、主将の小林遼捕手(4年・仙台育英学園)の好リードもあり「フワフワすることもなかった」と実力を発揮。わずか1安打、1失点に抑えた。

打線は2回、先頭の4番・三浦智聡内野手(4年・盛岡大附)のヒットなどで一死二、三塁とし、濱竜太郎内野手(3年佐久長聖)の内野安打で2点を先制。5回には3番・楠研次郎外野手(3年・東海大相模)が三塁手後方へタイムリーを放つなど、中軸が機能。7回にも1点を追加し、4対1で勝利した。

12日に控えるは東洋大との2回戦について、指揮官は「東都・六大学の壁を乗り越えようという気持ちで練習している。チャンスをいただけたので必死になって戦いたい」と意気込んだ。

2番手・加藤が三者連続三振で締めガッツポーズ!


★エラーに泣き初戦敗退

敗れた大商大は、先発に6月の全日本1回戦で完投勝利した大西を起用したが、慣れないナイターと寒さが影響してか3失策と、本来の野球ができず。攻撃でも、富山陽一監督が「一番良いバッター」と評する4番の滝野要(3年・大垣日大)も無安打2三振と苦しむ結果になった。試合後、富山監督は「(相手先発・鈴木について)良いピッチャーでした。チャンスで中軸が打てなかった。代打もいるのでなんとかと思ったが…」と悔しさをあらわにした。

流れをつかめず。守りのミスから失点を許す形が続き、悔しい敗戦となった。来年以降について指揮官は「このままいったら勝てない」と危機感をあらわにしたが、今大会に出場したメンバーも多く残るだけに、期待がかかるシーズンとなることは間違いない。

満塁で三振に終わり、膝をつく日下部光主将(4年・福地山成美)


★1回戦・富士大vs大商大

富士大 020010100=4
大商大 000001000=1
【富】○鈴木翔、加藤—小林
【大】●大西、橋本、尾田、吉川−太田

文・写真=伊藤華子