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主砲・中山翔太がここ一番で決めた!法大が立大を破り勝ち点を3でAクラス入り【東京六大学野球】

延長戦を制し笑顔を見せる法政大の選手たち

法大が4回戦、延長戦の末に1対0で立大を破り、2012年以来の秋季Aクラスとなった。

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 慶大の優勝から一夜。今季最後のゲームは、1週間以上に及んだ立大と法大との4回戦だ。4年生にとっては勝っても負けても最後の試合。移動用バスを降り球場へ向かう両チームの背中からは、いつにも増して緊張感が漂っていた。

 試合は立大・田中誠也投手(2年・大阪桐蔭)と法大・菅野秀哉投手(3年・小高工)、両エースの投げ合いに。

 田中誠は3回までを三者凡退に抑え、迎えた4回。1死から2番・小林満平内野手(3年・中京大中京)に二塁打を打たれるも、続く3番、4番を抑える。さらに5回には先頭打者の向山基生外野手(3年・法政二)にまたしても二塁打で出塁を許すが、そこから2つの三振を奪うなどして、ホームを踏ませない。盤石のピッチングで8回無失点の好投を見せた。

8回無失点の好投を見せた田中誠(立教大)

 一方の菅野は、初回からヒットを打たれるなどやや苦しい展開に。6回には2死から3番・飯迫恵士内野手(3年・神戸国際大附)に右翼越えの三塁打を打たれるが、今季5勝を誇る制球力で切り抜ける。こうして田中誠と同様に、8回を0に抑えた。

 先発の力投に応えたい両校打撃陣。立大はサヨナラのチャンスで迎えた9回裏、1死から相手のミスで出塁すると連続四死球で1死満塁とする。主将・熊谷敬宥内野手(4年・仙台育英/阪神ドラフト3位)を迎えるが、セカンドゴロで本塁フォースアウト。続く岩﨑純基外野手(4年・富岡)を、ここで起用された3番手の熊谷拓也投手(4年・平塚学園)がサードフライアウトに抑え、今カード2度目の延長戦へと突入した。

 そして10回表。法大は9番・中村浩人捕手(3年・多良木)、2番・小林のヒットなどで2死2、3塁とすると、ここまで4打数0安打の4番・中山翔太内野手(3年・履正社)を迎える。初球をとらえると、3塁走者が生還。2塁走者はアウトとなったが、この一打にチームは歓喜。指揮官も「これこそチームの4番」と絶賛し、打った中山はグラウンド上でヘルメットを脱ぎ取ると、雄叫びを上げながら喜びを爆発させた。

延長10回決勝打を放った中山(法政大)

 そしてその裏を熊谷が貫録の投球で抑え、ゲームセット。最終戦にふさわしい息詰まる接戦を、法大が制した。

■法政大vs立教大4回戦
法政大 0000000001=1
立教大 0000000000=0
(延長10回)
【法】菅野、河野、〇熊谷-中村浩
【立】田中誠、●中川-藤野

◎法政大・青木久典監督
「中山はプレッシャーのかかる中での一打だったので、これこそチームの4番だなと。また先発の菅野、河野、熊谷がバッターに臆することなく攻めてくれました。その陰にはキャッチャーの中村の成長がありました。今日頼もしいなと思ったのは、9回に当たっている藤野(=隼大 2年・川越東)くんの打席で、指を4本出してきて『歩かせますよ』と決断して僕に言ってきたのは、成長したなと思いましたね。3年生以下は、4年生が築き上げてくれたものを継承してほしいです。最後の最後まで諦めない気持ちや、3位か4位かというプレッシャーがかかった場面で、全身全霊で戦ったことを。そして彼らができなったことを探し求めて練習してほしい。プレッシャーがかかった場面でミスが出るようでは、優勝を争うような試合で勝ちきれないと思うので。来年は、自分自身も4年目の集大成。3年生以下は若い時から使って経験も積ませているので、その経験値を生かして結果を出してもらいたいという気持ちはありますね」

◎法政大・森龍馬主将(4年・日大三)
「大学野球生活は苦しくなかったと言えば嘘になりますが、これはこれで僕の宿命だと思います。でも、もっとチームに貢献したかったというのが本音です。続けたくても続けられない選手がいる中で、社会人で続けさせてもらえるので、みんなの気持ちの分も一生懸命頑張りたいと思います。法政大学野球部としては優勝できず、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。そして森龍馬という一選手を少しでも応援してくれた方々には心から感謝しています。社会人でも一生懸命頑張りますので、少し気にしてくれたらなと思います」

◎法政大・中山翔太内野手(3年・履正社)
「打った瞬間は『最高』の一言です。(勝負強さの秘訣は?)一日一日の積み重ね、今日は今日しかないという気持ちで練習をしています。熊谷さんは悔しいシーズンだったと思いますが、最後に意地を見せてくれたので、僕も嬉しかったです」

文・写真=伊藤華子