７回に５番手で登板、三者凡退に抑え雄たけびを上げるＤｅＮＡ・今永＝マツダ【写真提供:共同通信社】

　横浜DeNAが19年ぶりの日本シリーズ進出に王手。ラミレス監督の継投策がズバリと決まった。

　先発はウィーランド。初回に3点を奪われたが、2回以降は立ち直って5回表に打線が逆転に成功すると、6回裏に無死1、2塁とされたところで2番手・砂田にスイッチ。その砂田は四球を許したが、3番手でマウンドに上がった三上が、代打・岩本、代打・小窪に対して2者連続空振り三振。左打者の田中を迎えると、左腕・エスコバーにスイッチし、セカンドゴロに仕留め、無死満塁の大ピンチを無失点で切り抜けた。

　そして7回裏からは、今季チーム最多の11勝を挙げた先発の柱である今永を投入。その今永が広島東洋打線の核となる2番・菊池、3番・丸を連続三振に仕留めるなどして3人で片づけると、8回表に打席に立った末のイニングまたぎで、続く8回裏も野間、新井、西川を相手に完璧な投球を見せ、2イニングを無安打3奪三振で無失点。最後も守護神・山﨑康が3人でピシャリ。大胆かつ緻密、そして執念の継投で、レギュラーシーズンで12球団ナンバーワンの得点力を誇った広島打線の反撃を封じ込めた。

　現役時代は陽気なキャラクターで豪快なアーチを量産したが、監督就任後はベンチから鋭い眼光で試合の流れを細かく読む。短期決戦の中で的中を続けるラミレス采配が、王者・広島東洋を土俵際に追い詰めた。