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東大が15年ぶりの勝ち点獲得!2度のビッグイニング&宮台連投で法大に2連勝!【東京六大学野球】

15年ぶりに勝ち点を奪った東大。宮台を中心に歓喜の輪が広がる

   

  東大が8対7で法大を退け、2002年秋以来15年ぶりとなる歴史的な勝ち点を獲得した。

 東大が先勝(9対2)して迎えた第2戦。その初回、東大の1番・辻居新平(2年・栄光学園)がヒットで出塁すると、続く山下朋大(2年・東海)の投手前への送りバントを法大・長谷川裕也(4年・聖望学園)が2塁へ悪送球。その隙を逃さず、無死1、2塁から3番・楠田創(4年・桐朋)が詰まりながらもセンター前に落として1点を先制すると、四球で無死満塁とした後に5番・山田大成(4年・桐朋)のライト前タイムリーで2点目。さらに代わった法大2番手・鈴木昭汰(1年・常総学院)のワイルドピッチと8番・杉本幹太(3年・金沢泉丘)のセンター前タイムリーで加点。打者9人で5安打を集めて4点を先制した。

1回表、東大の楠田が先制タイムリーを放ち、一挙4点の猛攻に繋げる

東大は2回に先発の濵﨑貴介(2年・鶴丸)が捕まり、3回にも1点を失って1点差に詰め寄られたが、4回裏に2番手で登板した宮本直輝(2年・土浦一)がレフトへ自身リーグ戦初本塁打を放つと、さらに1死1、2塁として「ホームランを狙っていた」という4番・田口耕蔵(4年・西大和学園)が左中間スタンドへ今季初本塁打となる3ランを叩き込み、この試合2度目の1イニング4得点。リードを5点に広げた。

 6回からは前日完投勝利を挙げた宮台康平(4年・湘南)がリリーフ登板。意地を見せる法大打線の前にじわじわと追い上げられ、9回には2点を奪われて1点差、なおも2死2、3塁のピンチを背負ったが、最後は宮台が「1点差まで詰め寄られて危なかったですが、最後は気持ちだけで投げました。開き直って、自分の真っ直ぐを信じて腕を振って投げた」と渾身のストレートで法大の相馬優人(2年・健大高崎)をレフトフライに打ち取ってゲームセット。「こんなに緊張したことはなかった」と東大・浜田一志監督。一塁側スタンドが大歓声に包まれる中、マウンド上でガッツポーズを見せる宮台を中心に歓喜の輪が広がった。

9回表2死2、3塁のピンチを凌いでガッツポーズを見せる東大・宮台

 敗れた法大は、先発の長谷川が1死も奪えずに降板。打線は2回に小林満平(3年・中京大中京)、鈴木昭のタイムリーで2点、3回には向山基生(2年・法政二)にもタイムリーが生まれたが、4回の痛恨の2被弾。それでも相馬のタイムリーなどで追い上げ、土壇場の9回には4番・中山翔太(3年・履正社)のソロアーチから1点差まで詰め寄ったが、あと一歩届かなかった。

■法政大vs東京大2回戦
法政大 021 001 012=7
東京大 400 400 00×=8

【法】●長谷川、鈴木昭、熊谷、菅野、柏野-鎌倉
【東】濵﨑、〇宮本、宮台-三鍋
本塁打:東京大・宮本《4回ソロ》、田口《4回3ラン》、法政大・中山《9回ソロ》

◎東京大・浜田一志監督
「苦しいゲームでした。ただチーム一丸となって選手たちが頑張ってくれました。監督になった時から、連敗を止めること、勝ち点を取ること、この2つが大きな目標でした。それを達成できたということで、応援してくださった周りのみなさまに感謝したいと思います。やっと恩返しができたという思いです。チーム全体が底上げしてきて、基礎トレーニング、体重を増やすことから始めた成果だと思います。(リリーフで連投となった宮台は)試合展開で、と考えていた。勝ち点を取る試合は、最後に宮台にマウンドに立っていてほしい。これはチーム全体の思い。宮台もクタクタだったと思いますが、気持ちでよく投げてくれました」

◎東京大・宮台康平(4年・湘南)
「とても嬉しいです。これを目標にやってきたので、本当に達成感があります。今日も苦しいピッチングで、野手に助けられた。後はもう気持ちだけで投げました。頼もしいチームになった。全員の力で勝てたと思います。こういう戦いができれば勝ち点が取れるというのが分かった。(最後の場面は)真っ直ぐが一番いいボールだと思っているので、気持ちだけで、悔いなく投げようと思った」

◎東京大・山田大成(4年・桐朋)
「僕が1年生で入ってから勝ち点を目標に練習をしてきた。先輩たちの分まで今日は勝とうと思っていた。チームみんなのおかげで勝てたのですごくうれしいです。(勝利の瞬間は)今まで迷惑かけてきた人、先輩たちの顔、家族の顔、ベンチに入れなかったメンバーの顔、いろんな人の顔が浮かんで、本当に感無量でした。最下位脱出へ向けて、ひとつでも勝ち点を取れるように頑張りたい」

◎東京大・田口耕蔵(4年・西大和学園)
「(3ランは)打ったのは真ん中のカットボール。ピッチャーが粘っていたし、相手打線もじわじわと追い上げてきていて、どうしても点を取りたいと思っていた。ホームランを狙っていました。勝ち点を取ったという実感はまだ沸かないです。まだ試合は残っているので、来週に向けて気を引き締めて行きたい」