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陸の王者の四番・岩見4試合連続アーチ!柳町3打点!慶大が延長戦の末に明大を下す!【東京六大学野球】

延長10回2死満塁、慶大・柳町が左足に死球を受ける

慶大が延長戦の末に5対4で明大に勝利。7回に2者連続本塁打が飛び出した後、延長10回に押し出し死球で競り勝った。

 先週、春王者の立大に連勝して単独首位に立った明大は、エース・齊藤大将(4年・桐蔭学園)が先発。一方、逆転優勝のためには負けられない慶大は、髙橋亮吾(2年・慶應湘南藤)がマウンドに上り、春に続く同カード2連勝を狙った。

 先手を奪ったのは明大。3回裏に2死1、2塁から2番・添田真海(2年・作新学院)がレフト線へタイムリー2塁打。さらに3番・渡辺佳明(3年・横浜)がセンターへ抜ける2点タイムリーを放って3点を先制。慶大も反撃し、5回表に四球と相手失策からチャンスを掴んで、3番・柳町達(2年・慶應)と5番・清水翔太(4年・桐蔭学園)のタイムリーで1点差に詰め寄った。

 そして迎えた7回表、慶大がそれまで崩し切れなかった齊藤に対し、3番・柳町が右中間スタンドへ今季初アーチを放って同点とすると、「一気に畳みかけたいところ。自分も打ってやろうと。それまで2三振してしまって、ちょっと(球を)追いかけてしまっていたので、焦らないように自分のスイングをしようと思った」と振り返った4番・岩見雅紀(4年・比叡山)が、ライトスタンドへリーグタイ記録となる史上4人目の4試合連続本塁打、かつ自身リーグ通算19本目のアーチで逆転に成功した。

 しかし、明大も粘る。8回裏に途中出場の村上貴哉(3年・松山東)が左中間を破る2塁打で出塁すると、1死3塁から4番・逢澤崚介(3年・関西)がバットを折りながらもライト前に運んで同点。だが、「今日負けたら終わり」と慶大の大久保秀昭監督。逆転優勝へ執念を見せる慶大が延長10回表、明大4番手の水野匡貴(4年・静岡)から3四球で2死満塁とすると、3番・柳町の押し出し死球で勝ち越しに成功。柳町のこの日3打点目が、熱戦に終止符を打つ決勝点となった。

■慶應義塾大vs明治大1回戦
慶應義塾大 000 020 200 1=5
明治大   003 000 100 0=4
【慶】髙橋亮、佐藤、菊地、田中裕、津留﨑、○石井-郡司
【明】齊藤、高橋、石毛、●水野-橋本
本塁打:慶應義塾大・柳町《7回ソロ》、岩見《7回ソロ》

◎慶應義塾大・大久保秀昭監督
「次に繋げないといけない。今日負けたらうちにとってはたぶん終わりだろうし、他所も自力では(優勝が)厳しくなる。負けられないところで、よく粘ってまず一つ勝てたので良かった。3番、4番に効果的な一発が出た。岩見はその前のランナーがいるところで打ってほしかったですけど、当たれば、ですからね。(右方向の本塁打に)向こうに打つのが楽しくなって来たのかな、と。今まで強引に打っていたのが、我慢しながらぶつけて行けている。ちょっとずつ成長している」

◎岩見雅紀(4年・比叡山)
「勝てて良かった。優勝に首の皮一枚繋がった。(4試合連続本塁打は)素直にうれしい。とにかく自分の役割をこなそうと思っただけです。まだリーグ戦半分ぐらいなので(本塁打は)積み上げて行ければと思いますけど、とにかく明日も打って勝ちたい。1本1本、1打席1打席、自分の役割を果たして行く中で、いい結果が得られればいい。記録にも繋がればいい」

リーグタイ記録の4試合連続本塁打を放った慶大・岩見。代走を送られた後はベンチから味方に声援を送った

◎慶應義塾大・柳町達(2年・慶應)
「(本塁打は)打った瞬間、結構感触は良かった。逆風でしたけど、とにかく“入れ”と思って走っていました。まだ今日1勝しただけなので、明日も勝ちたい」