７回３安打無失点で５勝目を挙げた広島・中村祐＝マツダ【写真提供:共同通信社】

　広島東洋が巨人に5対0で快勝した。ポストシーズンの先発入りを狙う中村祐が7回無失点と好投し、打線はバティスタが2打点で勝利に貢献した。巨人は先発のマイコラスが5回5失点と試合を作れず、打線も散発の3安打と元気がなく、横浜DeNAとの3位争いでまた一歩後退となった。

　広島東洋が初回からラッキーな形で1点を先制した。先頭の田中がヒットで出塁し、盗塁成功と内野ゴロで1死3塁となり、丸の四球がワイルドピッチとなって労せずして1点が入った。その後も4回に丸、松山の連打から「コースに逆らわずにコンパクトにスイングできた」というバティスタと野間のタイムリーで2点、5回にも松山のタイムリー2塁打とバティスタの2打席連続となるタイムリーで2点を追加し、5対0とリードを広げた。「なんとかヒットになってよかった」というバティスタのタイムリーは、いずれも右方向への技ありの安打だった。

　巨人は2回に先頭の村田が2塁打を放ち、亀井が四球で無死1、2塁のチャンスを作ったが、橋本到が一塁ゴロ併殺打でチャンスを潰し、4回も先頭の安倍ヒットの後、村田が併殺打でチャンスを広げることができなかった。7回も先頭の亀井の安打が出たが、後続がなく、結局、巨人の安打はこの3本のみだった。

　広島東洋は8回からジャクソン、9回は一岡がパーフェクトリリーフで逃げ切った。投打に元気がなかった巨人は、試合のなかった3位横浜DeNAとの差が0.5ゲーム差に広がり、苦しい状況となった。