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東京六大学野球現役最多安打を誇る神宮の貴公子。「大阪桐蔭春夏連覇世代」5人目のプロ入りを目指す 山田健太(立教大)【時は来た!ドラフト指名を待つ男たち 大学生編】

山田健太(やまだ・けんた)
●守備 内野手 ●身長・体重 183cm・88kg
●生年月日 2000年7月19日 ●所属 立教大
●球歴 大阪桐蔭高→立教大
●出身地 愛知県 ●投打 右右

 端正なルックスと力強い打撃で多くのファンを魅了する大型内野手。今夏は侍ジャパン大学代表にも選出され、主将を務めた。
コロナ禍で試合数が少なかったにもかかわらず東京六大学リーグ通算安打数は最終節を残して85安打。これは現役学生の中では最多であり、通常通りのリーグ戦が行われていれば大台の100安打を超えていただろう。

 2人の兄の影響で野球を始め、中学時代からその名を馳せた。愛知・東海ボーイズ時代の山田を観たことがあるが、相手外野手が長打を警戒しフェンスに張り付くように後退して守っている姿が印象的だった。

 大阪桐蔭高でも1年秋からレギュラーを掴むと4季連続で甲子園に出場し、2年春は打率.571の大活躍で優勝に貢献、3年時は根尾昂(中日)、藤原恭大(千葉ロッテ)、柿木蓮(日本ハム)、横川凱(巨人)、中川卓也(早稲田大)らとともに春夏連覇。自身も春夏ともに3割を超える打率で輝かしい実績を残すとともに「西谷浩一先生(監督)の下で、野球はもちろんですけど、人として本当に成長できたのかなと思います」と心身両面で大きな財産を得た。

 そして立大でも1年春からレギュラーを奪取し打率.375と高い適応力を見せた。以降もコンスタントに安打を放ち、警戒が強まってからは冷静に四球を選び出塁率は3割を切ったことが無く通算では4割を超える。溝口智成監督は「彼は本能的にヒットを打つコツを知っています。ずらされても、少し差し込まれても、2ストライクに追い込まれても、本能的にバットをヒットの打てる角度で出せる」と感心する。

 4番打者兼主将の大黒柱として「優勝するためには自分が打たないといけないと思っています」と意気込んでいた今秋は自身初優勝を逃す悔しい結果とはなったが、打率.270ながら2本塁打を放ち存在感をアピールした。

 高校時代に数々の栄冠をともにした仲間たちと再び同じ舞台で戦うため、10月20日の吉報を待つ。

文・写真=高木遊