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井上剛の“アンビリーバブル弾”&4番・山田健太の1年ぶりアーチを含む3安打!立大が9対4で法大を下して勝ち点獲得!【10/4 秋季東京六大学野球 立教大学vs法政大学】

 10月4日、東京六大学野球秋季リーグの雨天順延となっていた第2週3日目が行われ、第2試合では立大が9対4で法大を退け、今カード2勝1敗で勝ち点を獲得した。

6回表に3ランを放った井上剛を出迎える立大ベンチ。両軍合わせて21安打の打撃戦を制した

 9月17日の1回戦で法大が6対4で先勝した後、9月21日の2回戦では立大が延長戦の末に6対5のサヨナラ勝ちで1勝1敗。
迎えた3回戦、初回は両チーム無得点に終わったが、2回表に立大が2死走者なしから2者連続四球とヒットで満塁のチャンスを掴み、3番・道原慧(4年・駒大苫小牧)がフルカウントからライトへ弾き返して走者一掃のタイムリー3塁打。さらに4番・山田健太(4年・大阪桐蔭)が初球を弾き返し、立大がこの回一挙4点を奪って試合の主導権を握った。

 しかし、法大も黙ってはいない。3回裏に2番・浦和博(3年・鳴門)のタイムリーで1点を返すと、6回裏には4番・今泉颯太(3年・中京大中京)の2ランで1点差。
だが、その後の1死満塁のピンチを切り抜けた立大は、直後の7回表に5番・柴田颯(4年・札幌一)のタイムリーで再びリードを広げると、さらに2死1、2塁として9番・井上剛(4年・佐久長聖)が自身リーグ戦初本塁打。溝口智成監督が「アンビリーバブル」と評したと3ランをレフトスタンドへ放り込み、この回再び4点を奪って突き放した。

6回裏に1点差に詰め寄られた立大だったが、その後の1死満塁のピンチを凌いだのが大きかった

 その後、立大は8回表に4番・山田が「2本(ヒットを)打っていたので、気持ち的に楽に入れた。変な欲を出さずにシンプルなバッティングができた結果」という昨秋9月20日の早大2回戦以来となるリーグ戦通算8本目の本塁打。投手陣は、相手の反撃に遭いながらも、先発の池田陽佑(3年・智辯和歌山)を6回途中から宮海土(4年・國學院栃木)がリリーフし、7回からは荘司康誠(4年・新潟明訓)が凌いで逃げ切り勝ち。今カード2勝1敗で勝ち点を獲得した。

立大の4番・山田は2塁打2本の後に昨秋以来の本塁打を放つ大活躍だった

 敗れた法大は、先発の尾﨑完太(3年・滋賀学園)が誤算で、2回4安打4四球4失点で降板。リリーフ陣が3回から6回までは相手打線を無安打に抑え込んでいる間に1点差まで追い上げたが、相手の背中を捉えかけた直後の7回に5番手で登板した篠木健太郎(2年・木更津総合)が4失点で万事休す。打線が相手の9安打を上回る12安打を放ったが、終始相手を追いかける形となって勝利を逃した。

法大は6回裏に4番・今泉が今季初本塁打となる2ラン。必死に追い上げたが…

■立教大vs法政大3回戦
立大 040 000 410=9
法大 001 002 100=4
【立】○池田、宮、荘司-黒岩
【法】●尾﨑、吉鶴、武冨、塙、篠木、野尻-大柿
本塁打:立大・井上剛《7回3ラン》、山田《8回ソロ》、法大・今泉《6回2ラン》

◎立教大・溝口智成監督
「勝たないといけない試合でしたけど、選手たちには『あまり意識してもいいプレーができないから開き直って行こう』という話をした。今までよりもスムーズに体が動いて、自分たちのやりたい野球、自分の力を発揮できた選手が多かったんじゃないかなと思います。山田がちゃんと打ってくれましたし、井上がアンビリーバブルな値千金のまさかのホームラン。山田も井上もよく打ってくれました。あと、6回のピンチで西川がファウルフライをアウトにしたファインプレーにも助けられました。勝てて土曜日の試合に入れます。結果的にいい勝ちだし、いい勝ち方だったと思います」

◎立教大・山田健太(4年・大阪桐蔭)
「(2回のタイムリー2塁打は)1打席目もチャンスで回ってきて中途半端なスイングになってしまったので、同じ失敗をしないように初球から自分のスイングができる準備をして打席に入りました。(6回の2本目の2塁打は)チームとして3回からヒットが出ていなかった中で1本打てたので良かった。(本塁打の打席は)2本(ヒットを)打っていたので、気持ち的に楽に入れた。変な欲を出さずにシンプルなバッティングができた結果だと思います。甘い真っ直ぐが来たらと思って待っていた。久しぶりに打てて良かった。状態的にも上向いてきている。今日の結果をいい自信にしてやって行きたい」

◎立教大・荘司康誠(4年・新潟明訓)
「野手が点を取ってくれていたので楽な気持ちでマウンドに上がれた。楽しむということを考えて投げました。ボールは暴れてしまいましたけど、何とか3イニング投げられて良かったです。前回の試合よりはいい感じで投げられた。これをこれからもっと良くしていきたい」

◎法政大・加藤重雄監督
「打線の方が今日、繋がりかけたところで防がれた。ヒット数としては10本以上打ちましたけど結果的には4点止まり。投手陣も、先発も中継ぎも残念ながらもたなかった。6回に同点にできたところで本塁に帰って来られなかった。記録には残っていないですけど、そういうミスが出ると、結果的にこういう点差になる。守りも攻めも、うちの甘さだと思います。今日に限らず、どうしても先行を許してしまってうちの流れにならないのが勝てない要因。気合を入れて臨みましたけど、投打で噛み合わないところが今日も出てしまった」

◎法政大・4番・今泉颯太(3年・中京大中京)
「なかなか先制点を取れずに援護できない試合が続いていた。ランナー2塁でチャンスだったので、ランナーを還せるように、初球から積極的に降りにいった結果が2球目のホームランに繋がった。チームの雰囲気はいいんですけど勝ち切れない。また土曜日に試合があるので、しっかり練習して勝負強さを出せるようにしていかないといけない」