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“村神様”村上宗隆が今季最終戦で王貞治超えの56号アーチ!日本人最多本塁打記録を更新!

写真提供:共同通信

 東京ヤクルトの村上宗隆が3日、レギュラーシーズン最終戦最終打席でシーズン56号本塁打を放ち、王貞治氏が1964年に記録した日本人選手最多記録を更新した。

 待ちに待った瞬間だった。前日の休養から復帰して「4番・サード」で先発出場。3回の第2打席にレフト前ヒットを放ち、令和初&史上最年少の三冠王を決定付けた後の7回の第4打席だった。普段と同じように素振りを2回した後にヘルメットを触って打席へ入ると、横浜DeNAの5番手・入江大生の初球、内角高めの151キロのストレートを一閃。乾いた打球音を破裂させた直後、手を叩き、ベンチに向かって両手ガッツポーズ。神宮球場のライトスタンド上段に打球が吸い込まれると、61打席ぶりの「確信歩き」の後、本拠地ファンの大歓声の中で安堵の表情を浮かべながらダイヤモンドを一周。ベンチ前では高津臣吾監督と熱い抱擁を交わした。

 “56号の壁”の前に生みの苦しみを味わった。9月13日の読売巨人戦(神宮)で今季12度目のマルチ本塁打(54号、55号)を放ったが、その後は不振に陥り、同16日の中日戦からから13試合57打席ノーアーチ。5敬遠を含む11四死球の中で、44打数5安打の打率.114で20三振。目に見えない重圧と相手バッテリーの厳しい攻めの前に苦しみ、一時は“当確”だったはずの三冠王の座も危ぶまれる事態となった。だが、最後の最後で神宮の夜空に歴史的なアーチを架けた。

これで今季の最終成績は、打率.318、56本塁打、134打点。シーズンを通じて計12度のマルチ本塁打に加え、2試合連続本塁打を7度、3試合連続本塁打を3度記録。7月31日の阪神戦から8月2日の中日戦にかけては5打席連続本塁打のプロ野球新記録を樹立するなど“村神様”と崇められた衝撃のシーズンの最後を、文句なしの“56号”で締めくくった。