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明大が宗山塁の2本塁打7打点や髙山陽成の投打にわたる活躍で早大に大勝し連勝【9/26秋季東京六大学野球 早稲田大学vs明治大学】

9月26日、東京六大学野球秋季リーグの第3週2日目が行われ、第1試合は明大が早大に17対4と大勝し連勝。春秋連覇に向けて開幕週の東大戦に続き勝ち点を挙げた。

2年秋途中にして早くも通算54安打を放つ宗山。通算100安打にも期待がかかる

 1回裏に四球と失策、犠飛で無安打ながら先制に成功するも、2回・3回に先発の藤江星河(2年・大阪桐蔭)が早大の印出太一(2年・中京大中京)と熊田任洋(3年・東邦)にソロ本塁打を打たれ、逆転を許した明大。だが、そんな流れをひと振りで変えたのは今春の首位打者だった。

 村松開人(4年・静岡)の二塁打と飯森太慈(2年・佼成学園)のバント安打でチャンスを作った明大。ここで、第1打席で先制の犠飛を放った宗山塁(2年・広陵)が打席に立つ。すると、早大・先発の伊藤樹(1年・仙台育英)がインコースに投じた145キロのストレートを上手く腕を畳んで振り抜くと打球はライトスタンドへ。起死回生の逆転3ランとなった。さらに8回にも3ランを放ち、5打数5安打7打点の大暴れだった。
今夏は侍ジャパン大学代表として出場したハーレムベースボールウィークで6試合14打数2安打と苦しんだ。しかし、林琢真(駒澤大4年)から教わったという軸のブレないタイミングの取り方や、常日頃から田中武宏監督と取り組むティー打撃の成果を余すことなく発揮した。

 宗山の大活躍で勢いに乗った明大打線は早大投手陣に襲いかかり合計17得点。投げても3番手の髙山陽成(4年・作新学院)が5回から3イニングを投げて無失点と安定した投球を見せ、打っても「中学生以来です」と笑う三塁打を放って投打で勝利に貢献。大学ラストシーズンで嬉しいリーグ戦初勝利となった。
田中監督が「予想外の展開でした」と驚く大勝で明大が連勝を果たし、2点目の勝ち点を挙げた。

春からリリーフエースとして活躍する髙山が10試合目の登板にして嬉しいリーグ戦初勝利を挙げた

■早稲田大vs明治大2回戦
早大 011 000 020=4
明大 100 061 09X=17
【早】●伊藤樹、齋藤正、飯塚脩、原-印出
【明】藤江、久野、○髙山、蒔田、石原-蓑尾
本塁打:早大・印出(2回ソロ)、熊田(3回ソロ)、明大・宗山(5回3ラン)(8回・3ラン)

◎明大・田中武宏監督
「相手の先発投手予想が外れたのですが、特に慌てることなく試合に入れました。(昨夜、OBであるヤクルト・丸山和郁が優勝決定サヨナラ打を放ち)勢いを持ってきてくれました」

◎明大・宗山塁(2年・広陵)
「村松さんや飯森が良い形で繋いでくれたおかげです。当てにいかず、しっかり自分の強いスイングを1球目からできるようにと振りました。これからも1試合、1打席を大切にしていきたいです」

◎明大・髙山陽成(4年・作新学院)
「しっかり低めに球を集めることができました。調子はいつも通りでしたが堂々と投げることができました」

◎早大・小宮山悟監督
「選手たちには申し訳ないと思っていますが、力の無さを理解したと思います。何をやるべきかハッキリと分かったと思います。次の試合を楽しみにしたいです。死にもの狂いでやるということはどういうことか伝えようと思います」

◎早大・蛭間拓哉(4年・浦和学院)
「チームに迷惑をかけていて申し訳ないです。冷静さを保てていません。自分でもなぜか分かりません」

◎早大・印出太一(2年・中京大中京)
「点を取られないようにするのが仕事なので、これでは野手がいくら点を獲ってくれても勝てません。立て直すためにもう一度やり直します」

16打席目にして今季初安打を放ちタイムリーにもなった蛭間だが試合後は言葉少なだった

文・写真=高木遊