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新生・三菱重工Eastの都市対抗初陣は惜敗。「一体感を作れた」結束力もあと一歩及ばず【都市対抗野球大会】

 2021年11月30日、東京ドームで第92回都市対抗野球大会の3日目が行われた。2年ぶり12回目の出場となった三菱重工East(横浜市)は東邦ガス(名古屋市)と対戦し、1対2で惜敗し初戦敗退となった。

悔しそうな三菱重工Eastの選手たち

 2021年1月から三菱重工は各地にあった4チーム(広島、神戸・高砂、名古屋、横浜)を東西2チームに再編・統合。三菱重工East、三菱重工Westとして新たなスタートを切った中での初陣は悔しい敗戦となった。

 先発のマウンドに上がったのは左腕・本間大暉。専修大時代は東都大学リーグ戦未勝利も、昨年まで町田公二郎監督(元プロ野球・広島)のもと三菱重工広島でプレーし力をつけてきた社会人5年目の左腕だ。
 しかし、「初回の入りが上手くいかず手探りの中で打たれてしまいました」と、3本の安打と暴投で2点の先制を許した。その後は「ストレートで空振りが取れていたので」とストレート中心の配球で持ち直し、2回以降は無失点で凌いだ。

 打線は3回、8番の対馬和樹がチーム初安打で出塁するも、続く江越海地の場面でヒットエンドランが失敗(空振り)し盗塁失敗。それでも再編・統合チームの主将を任されている江越は「なんとか出塁して攻撃を長くしよう」と気持ちを切り替え、ライトへ二塁打を放ってチャンスを作る。
 すると続く1番・園田崇人のライト前安打で江越は躊躇なく三塁ベースを蹴り本塁へ。「がむしゃらでした」と無我夢中のヘッドスライディングで生還し、1点を返し相手に傾きかけていた流れを気迫で取り戻した。

 先発の本間も5回には投手強襲安打などでピンチを招いたが「捕れそうな当たりを捕れず自分で招いたピンチだったので、自分で抑えようと思いました」と後続を抑えてピンチを脱した。

 6回からは東芝からの補強選手である右腕・善武士が東邦ガス打線を無失点に抑えていくが、打線は園田の3安打の活躍など何度もチャンスを作りながらもあと一本が出ず。最後は久木田雄介が併殺に倒れて試合終了。1対2と、あと一歩及ばず、江越は「初回に2点を失ったが、すぐに立て直して無失点で粘れていたので攻撃に繋げたかったです」と悔しそうに振り返った。

 一方で、激戦区の西関東予選で第一代表となって本戦出場できたことについて佐伯功監督は「選手主体となってやってきた日々の積み重ねの結果です。一体感を作ってくれました」と、江越を中心に生まれた結束力を称えた。
 もちろん初戦敗退という結果に誰もが満足はしていないが「すべてにおいてレベルアップをすること。紙一重の勝負強さもつけていきたい」と佐伯監督が語ったように、社会人最高峰の舞台で戦った経験はさらに大きな一歩を踏み出す契機となっていくだろう。

タイムリーを放つ園田崇人(三菱重工East)

園田のライト前安打で江越が二塁からヘッドスライディングで生還。チームに流れを引き寄せた

■第92回都市対抗野球大会1回戦
東邦ガス   200000000=2
三菱重工East 001000000=1
【邦】○辻本、松本-氷見
【E】●本間、善-対馬

◎三菱重工East・江越海地
「主将として結果を出さないといけないという責任を感じていましたが、ポジションごとに上手く周りに任せることで、チームが良い方向になりました。一人ひとりが役割を全うして勝利に向かって行くことができました。ただ初戦で負けてしまい力不足でした」

◎三菱重工East・本間大暉
「広島では4年間、町田監督に鍛えていただき体力の基礎を作ることができ、今年は佐伯監督にたくさんの試合で起用していただき成長できた1年でした。来年こそは日本一を目指していきたいです」

2回以降は持ち直して無失点に抑えただけに初回を悔やんだ先発の本間

文・写真=高木遊