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【今週のJERA セ・リーグ】 「2度の固め打ち&6盗塁」「新人王確定の10勝目」「週間3本塁打&8打点」セ・リーグの週間トップ3は誰だ!?(10/26〜11/1)

 ついに優勝が決まったセ・リーグ。先週10月26日(月)から11月1日(日)までの戦いの中で活躍した選手<週間トップ3>を選びたい。

【写真提供=共同通信】2度の固め打ちで週間14安打をマークした阪神・近本。1試合3盗塁を含む計6盗塁も決めた

<現在の順位&先週の成績>
①巨人:2勝3敗1分け ☆優勝決定
②阪神:4勝1敗1分け
③中日:0勝6敗
④DeNA:4勝1敗1分け
⑤広島:5勝1分け
⑥ヤクルト:0勝4敗2分け


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<1位>
近本光司(阪神)
【週間成績】出場6試合、打率.423(29打数14安打)、0本塁打、6打点、6盗塁

 4勝1敗1分けと好調だった先週の阪神を引っ張ったのが、「1番・センター」の近本光司だった。まずは甲子園での中日3連戦。10月27日の第1戦で2点タイムリー3塁打を含む2安打で自身3試合連続マルチ安打を記録すると、続く第2戦では4安打固め打ちで3得点2打点。第3戦でも2安打1得点と働いて3タテ&5連勝に貢献した。そして横浜に移動してのDeNAとの3連戦でも好調をキープし、30日の第1戦では2安打2得点に加えて今季自身初の3盗塁を決める働きぶり。第2戦は5打数無安打に終わったが、翌日の第3戦では週間2度目となる4安打固め打ちで2盗塁もマーク。先週の6試合で打率.423と快音を響かせた中で、計6盗塁を決めて自身の持ち味を存分に発揮した。
 これで今季通算打率でも.298として3割目前。開幕直後は不振に喘ぎ、7月下旬まで打率1割台と苦しんだ近本だが、8月に月間打率.352と一気に調子を上げ、10月も月間打率.302をマーク。昨季の通算打率.271を上回るだけでなく、盗塁数も昨季の36盗塁に残り「6」の30盗塁まで積み重ね、2年連続の盗塁王獲得をほぼ確実としている。阪神不動のリードオフマンとなった男に“2年目のジンクス”など無関係。その事実を改めて感じさせる圧巻のパフォーマンスだった。

<2位>
森下暢仁(広島)

【週間成績】登板1試合、8回7安打7奪三振無失点、防御率0.00

 ルーキーとは思えない安定感でスコアボードに「0」を並べた。11月1日の中日戦(ナゴヤドーム)で先発登板。初回に2本のヒットを許しながら、最後はマルティネスを低めのカットボールで空振り三振に仕留めて無失点で切り抜けると、2回から5回までは1安打のみで、3回は三者連続三振。1点リードの6回に2死からの連打で1、3塁のピンチを背負ったが、高橋周平を内角高めの150キロ直球でショートゴロに仕留めて無失点を継続。8回まで投げて計119球。7本のヒットを許したが、要所を抑える大人のピッチングで計7奪三振。与四球は1つのみで無失点。明大の先輩である柳裕也との投げ合いにも勝利し、チームを今季初の5連勝に導くとともに、新人唯一となる2ケタ10勝目をマークした。
 この日のピッチングに「何も言うことない。素晴らしい投球」と佐々岡真司監督も絶賛。これで今季18試合に登板して10勝3敗の高勝率を維持するとともに、防御率はリーグ1位の大野雄大(中日)に0.002差に肉薄するリーグ2位の1.907。2ケタ勝利到達で新人王をほぼ確定させるだけでなく、1999年上原浩治(巨人)以来となる球団初の新人での最優秀防御率のタイトル獲得の偉業も目前に捉えた。ローテ通りなら、今季登板は残り1試合。リーグ優勝が決まった中で、今最も注目すべき投手だ。

<3位>岡本和真

【週間成績】打率.318(22打数7安打)、3本塁打、8打点

10月30日のヤクルト戦(東京ドーム)で2年連続のリーグ優勝を決めた巨人。今季ワーストの5連敗を喫した後の3対3での引き分けでの優勝決定だったが、その戦いの中で存在感を発揮したのが、4番・岡本和真だった。
まずは10月28日のDeNA戦(横浜)。第1打席でセンター前ヒットを放った後の第2打席、2死1、2塁から左腕・坂本裕哉のスライダーを捉えてレフトスタンド中段への27号同点3ラン。優勝を決めた30日のヤクルト戦(東京ドーム)では、1点ビハインドの3回2死2塁から歳内宏明の内角低めのストレートを叩いて、またもレフト中段に運ぶ逆転の28号2ラン。優勝翌日の31日も「4番・サード」で元気にフル出場し、5回1死1、3塁のチャンスで小川泰弘のフォークを捉えて、今度もレフト中段へ29号の勝ち越し3ランを放った。
この3本塁打で、自身3年連続の30本塁打到達に王手。今季の本塁打王争いで2位以下に2本差をつけるとともに、計8打点で打点王争いでも2位に6点差をつけてのトップだ。チームメイトの丸佳浩も先週は3本塁打&5打点をマークしたが、それ以上に4番として2冠獲得に大きく前進した24歳の働きを評価したい。

※成績はすべて11月1日終了時点