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蛭間拓哉が“二冠獲り”の4安打4打点!早大が17安打9得点で東大に完封勝ち!【8/18 春季東京六大学野球 早稲田大学vs東京大学】

 8月18日、新型コロナウイルスの感染拡大により延期されていた東京六大学野球春季リーグの最終戦が行われ、早大が9対0で東大に完勝した。

 雷雨ノーゲーム(13日、5回終了時点、早大1対0東大)の振り替え再試合。ここまで2勝2敗の早大は西垣雅矢(3年・報徳学園)、0勝4敗の東大は平山皓太(4年・栄光学園)と、13日の試合と同じ先発投手同士がマウンドに上った。
 試合は初回から動き、早大が1回表に2死から四球とエラーで一、三塁として5番・蛭間拓哉(2年・浦和学院)がライト前タイムリー。幸先よく1点を先制した早大は、2回2死満塁のチャンスは逃したが、3回表に蛭間の2打席連続タイムリーと6番・吉澤一翔(4年・大阪桐蔭)の今季初タイムリーなどで3点を追加。東大の先発・平山は3回途中で降板。早大が序盤で4点のリードを奪った。

早大・蛭間が9回表に今季3号2ラン。この日4安打4打点の大爆発だった

 中盤以降も早大ペースで試合が進み、5回表に2つの押し出し四球で2点、6回表に代打・延命秀太郎(4年・桐光学園)のリーグ戦初打席初安打初タイムリーで1点を加えると、9回表には、この日すでに3安打を放っていた蛭間が、フルカウントからの外角高めの変化球を「引きつけて、軽く打つぐらいのつもりで打ったら、風に乗ってくれた」と逆方向へのダメ押し2ラン。2本塁打を放った今季初戦以来4試合ぶりの3号弾に「レフトフライかなと思った。入った瞬間、驚いた」と振り返った。これで蛭間は今季5試合を打率.318、3本塁打、9打点で終え、本塁打王と打点王の二冠を獲得した。
 最終的に早大は、先発の西山が5回を2安打無失点に抑えた後、6回からは4投手が1本のヒットも許さない完璧リレーで完封。打線は計17安打で9得点を挙げ、小宮山悟監督は「18残塁。無駄打ちが多い。まだ隙だらけ」と戒めたが、それでも今季を3勝2敗、敗れた2試合はタイブレークという内容には手応えあり。秋季リーグへ向けて「圧倒的な強さで勝つということが目標。選手は妥協しても、監督が妥協したら強いチームは出来上がらない。鬼になって、妥協せずに鍛え上げたい」と決意を新たにした。

東大は投打ともに振るわず、5戦全敗で今季を終えた

 敗れた東大は2回に四球とヒット、犠打で1死二、三塁の絶好機を迎えたが、後続が凡退。投手陣が四球から崩れると、打線も3回以降はチャンスすら作れずに2安打完封負け。今季は1回戦総当たり制で「勝利」のチャンスは広がったが、結果的には5戦全敗。連敗は47にまで伸びた。

挨拶をする井上崇通理事長。優勝した法大ナインを称えるとともに、「短い間でしたが、無事にリーグ戦を終了することができた。心から御礼申し上げたい」と関係各位へ感謝の言葉を述べた

■早稲田大vs東京大
早大 103 021 002=9
東大 000 000 000=0
【早】○西垣、森田直、田中星、山下、柴田-岩本、尾崎
【東】●平山、小宗、横山、井澤、西山-大音、松岡泰
本塁打:早大・蛭間(9回2ラン)

◎早稲田大・小宮山悟監督
「全力で相手に向かって行くというところで、個人的には打って打って打ちまくろうという気持ちでいたんですけど、10四球で17安打を打って2ケタ得点にならなかったところが問題。18残塁だと、普通だったら負けている。秋には、スコアリングポジションに走者を置いて、きっちりと得点を奪うことができるように鍛えたい。(この日4安打の蛭間は?)能力的には相当高い選手。すべてのゲームでこういう形のバッティングができると期待している。二冠ということですが、できれば三冠を期待しています。秋は圧倒的な強さで勝つということが目標。そこを目指したい。選手は妥協しても、監督が妥協したら強いチームは出来上がらない。鬼になって、妥協せずに鍛え上げたい」

◎早稲田大・蛭間拓哉(2年・浦和学院)
「今日は打席の中で修正できて、いい形で打てた。ずっと三冠を目標にしてやっている。そのためにはまだまだ課題があるので、人一倍の努力としっかりとした準備をして秋に向けてやっていきたい。まだチャンスでは左ピッチャーを打てていないですし、勝負所での市田も打てていない。そこがまだ自分の甘さだと思うので、私生活も含めて、秋に向けて小さなことから見つめ直していきたい」