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メットライフドームの人気店舗「日本鶏園」自慢のもつ煮は「味」で勝負!【Ballpark Trip vol.8】

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 近年、日本全国のスタジアムではおしゃれなイメージの店舗が続々とオープンしている。その流れとは異なる店舗がメットライフドームで人気を博している。2017年シーズンに登場した『日本鶏園』(にほんけいえん)である。日本鶏園は築地などで実店舗を運営。もつ煮、焼き鳥が人気の大衆酒場である。

 メットライフドームでは一塁側外野(ライト)付近に位置している。ここではもつ煮と焼き鳥、そしてハイボールをメインに販売を行っている。

一塁側外野付近にのぼりが目立つ

一塁側外野付近にのぼりが目立つ

 もつ煮というと一般的には冬に食べたくなる商品ではないだろうか。一方で、野球が開催されている時期は3月下旬から10月末くらいまで。春先や秋口は寒いとはいえ、素人目には季節的に適していないように見える。

 そのあたりのことを事業部 マーケティンググループ兼ファンサービスグループの玉井悠野さんに伺ってみるとそうではないという。「最初は未知の部分もありましたが、おかげさまで年々売上は伸びています。日本鶏園の味にお客様がついているのではないか、と推測しています」と教えてくれた。

もつ煮弁当 写真提供=©SEIBU Lions

もつ煮弁当 写真提供=©SEIBU Lions

焼き鳥5本セット 写真提供=©SEIBU Lions

焼き鳥5本セット 写真提供=©SEIBU Lions

 また、「もつ煮の開発にかなりの時間を費やしたんです。もつの大きさや味の濃さなどをこだわっています」と開発に力を入れたことも明かしてくれた。この力の入れ具合がお客様の心をつかみ、好調の要因となっていることは間違いない。

 その成果もあり、売れ筋はやはりもつ煮だという。単品、ライスセット、大盛などのラインナップがあり、徹底した味へのこだわりは、お客様へ伝わっていることがよくわかる。

 オープンしてから3年目のシーズンを迎える日本鶏園。ここまでの売上は順調だが、もちろん苦労もあったという。

 玉井さんによると「はじめはもつの供給量が追いつきませんでした。売れるのにもつがなく、売上機会を逃していしまったんです。ですが、おかげさまで生産体制も整い以前に比べると安定してきました」とのこと。

 とくに昨シーズンはチームが好調だったこともあり、観客動員数は大きく伸びた。それにもかかわらず供給が安定しているということは、日本鶏園、メットライフドーム双方の企業努力があったということを意味している。

『日本鶏園』(にほんけいえん)の店舗外観

『日本鶏園』(にほんけいえん)の店舗外観

 一昔前のスタジアムグルメはどうしても「安かろう、まずかろう」のイメージがあった。しかし、近年ではかなりその認識も薄れつつある。それは日本鶏園のように「味で勝負」する店舗、そしてメットライフドームの思いがあるからに他ならない。

 「味がいいものをつくれば、季節にかかわらずお客様がついてくれることがわかりました。ひとつの成功事例なのではないでしょうか。もちろん話題性や見栄えも大事だと思いますが、最終的には味なんだなと再認識しました」と玉井さんが語っていることからも、それは窺い知れる。

自慢のもつ煮 写真提供=©SEIBU Lions

自慢のもつ煮 写真提供=©SEIBU Lions

 「もつ煮×スタジアム」という一風変わったスタイルで、野球観戦を楽しんでみてはいかかだろうか。メットライフドームでは季節を問わず、日本鶏園自慢のもつ煮を味わうことができる。

(記事:勝田聡)