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創価大が猛打と来秋ドラフト候補の好投で上武大破り、神宮大会出場!

創価大が猛打と来秋ドラフト候補の好投で上武大破り、神宮大会出場!

 10月31日、横浜スタジアムで横浜市長杯争奪第14回関東地区大学野球選手権大会の準決勝が行われ、創価大と筑波大が決勝進出校に与えられる第49回明治神宮野球大会(11月9日から神宮球場)の出場権を獲得した。

 試合は序盤から一進一退の展開となった。創価大が3回に山形堅心内野手(3年・明徳義塾)と保科広一外野手(2年・遊学館)の連続タイムリーで2点を先制すると、5回には山形の3試合連続本塁打で3点のリードを奪う。
だが上武大も引き下がらず、5回に足を絡めて1点差とすると6回に主将の市根井隆成外野手(4年・前橋商)のタイムリーで同点。8回には山田遼平外野手(4年・瓊浦)のタイムリーで、ついに勝ち越した。それでも直後の9回表に創価大は下小牧淳也内野手(3年・日大三)のこの日4本目の安打となるタイムリーで同点に追いつき、試合は4対4で無死一、二塁から始まる延長タイブレークに持ち込まれた。

9回までに12安打を放っていた創価大は10回表にも3安打で3点を奪うと、その裏は6回2死から登板していた来秋ドラフト候補の望月大希投手(3年・市立船橋)が187cmの長身を生かした角度のある球で上武大の打者3人をすべて外野フライで抑え両手を高く掲げるガッツポーズ。駆け寄った仲間たちと喜びを分かち合った。

岸雅司監督は「リーグ戦中は貧打だ、貧打だと言われていたのにね」と笑い「この大会で強くなっている。持っている底力を出せるようになりましたね」と選手たちの成長を称えた。また望月は「インコースのストレートがよく決まりました」と好投の要因を振り返り、「(先発の)杉山が粘ってくれたので、自分の役割を果たそうと思って投げました」と胸をなで下ろした。

春の全日本大学野球選手権では初戦で初出場の宮崎産業経営大に敗れ、今秋はリーグ優勝を逃して2位で今大会にかろうじて出場するなど多くの悔しさを味わってきた。それだけに岸監督は「選手たちに楽しくやろうと初めて言いました」と話す。ようやく勝利の喜びを心の底から感じた選手たちが雪辱の舞台となる明治神宮大会でどんな躍動を見せるのか楽しみだ。


同期の杉山晃基、小孫竜二とともに来秋のドラフト候補に挙がっている望月。勝利の瞬間に「初めてしました」とに思わずガッツポーズ


★横浜市長杯準決勝
創価大 0020100013=7
上武大 0000210101=5
(延長10回タイブレーク)
【創】杉山、○望月–萩原
【上】吉野、寺沢、●西村−吉田
本塁打:創価大・山形(5回ソロ)
※創価大は2年連続11度目の明治神宮大会出場決定


終盤に粘りきれなかった上武大のプロ注目右腕・西村雅暉(写真左/3年・九州学院)は試合後に人目もはばからず号泣した


文・写真=高木遊