阪神戦に先発した広島・大瀬良＝マツダ【写真提供:共同通信社】

　広島東洋の大瀬良大地が29日の阪神戦に先発し、今季自己最長の7回2/3を投げて2失点の好投でチームの5連勝に貢献した。

　3回に梅野の本塁打で先制を許した、味方が逆転した直後の6回にも失策絡みで失点したが、7回の打席にも立って今季初めて8回のマウンドへ。四球と安打で走者を2人許し、2アウトまで取ったが、4番のロサリオを迎えたところで今村に交代。「8回は最後まで投げ切りたかったが、仕方がない」と残念そうな表情を見せた大瀬良だが、「先発の仕事はできたと思う」と、投球内容には自ら合格点をつけた。

　今季はここまで全ての試合で磯村とバッテリーを組み、この日の勝利でチームトップタイの3勝目。「試合前のブルペンでイソ（磯村）と話をして、ベースを二分割して考えながら攻めていこうという話をした。イソを信じてやろうと思って、結果が出たので良かった」と相性も日に日に良くなっている。この日は7回2死まで110球で2失点、今季投手陣全体の課題となっている四球も1つのみ。大瀬良は「今日のようなストライク先行のピッチングができれば球数も少なくできるし、（投球）テンポも良かったと思う」と、自ら納得の投球に饒舌だった。

　開幕投手の野村に続き、打線の核である丸も故障で登録抹消の非常事態になっているが、チームに失速の気配はない。「こういう時こそ、一人一人がやってやろうという気持ちにならなければならない。主力選手が抜けているが、みんなでカバーしながらやっていきたい」。エース候補の右腕が、投手陣を引っ張る存在になりつつある。