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プロ野球

“金髪モヒカン”ガルシアが中日に初勝利を届ける!

4回2死一、三塁、三塁へのゴロが「リクエスト」で適時打となり、笑顔の中日・ガルシア=ナゴヤドーム【写真提供:共同通信社】


12球団で唯一白星の無かった中日に現れた救世主は、金髪モヒカンの奇抜なヘアスタイルで注目集める新外国人のガルシアだった。

 来日初登板となる先発のマウンドに上がったガルシアは、4回までに5四球と課題の制球難が顔を出すも威力のあるストレートを軸に安打は許さず要所を凌ぐ投球を展開。すると、攻撃でもチームを活気づける。1点リードで迎えた4回2死1、3塁で回ってきた打席でサードへのボテボテの当たりを全力疾走。1度はアウトを宣告されるも森繁和監督のリクエストによって判定はセーフに覆って①点を追加した。

 ガルシアは自身で放ったタイムリーで気を良くし、5回表は2者連続三振を含む3者凡退。6回表に坂本勇人の初安打をきっかけにマギーのタイムリーで1点を失うも、好調の岡本和真をセカンドゴロに打ち取り最少失点で切り抜けた。7回からはリリーフ陣に託し、6回2安打1失点のガルシアがチームで今季最初の勝利投手となった。

 試合後、森監督が「フォアボールは多かったが、自分のボールを生かしていたと思う」と評価をすれば、ガルシアも「ボールが先行して四球も多かったが、バッター一人ひとりに集中してアウトを取っていこうと投げられた。フォアボールを出しても落ち着いて投げられたのも良かった。いつもは慌てていたが、きょうは自分をコントロールできた」と充実感を漂わせていた。

 来日初登板で初勝利を得られたことを喜ぶかと思いきや、「一番うれしいのはチームの悪い流れを止められたこと。チームのみんなのことも信じていた」と献身的な一面ものぞかせたガルシア。一見、制球難という弱点で自滅しそうに見える投球スタイルも、それを補うだけの強心臓を持ち合わせていることを証明。金髪モヒカン左腕は今季の竜を支えるキーマンになるのかもしれない。