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社会人野球

「腕の振りは天賦の才」ドラフト1位候補左腕・田嶋大樹の連続完封でJR東日本8強【都市対抗野球】

社会人野球最高峰の戦いとなる第88回都市対抗野球大会の2回戦が7月20日に行われ、JR東日本(東京都)が3対0で三菱重工名古屋(名古屋市)に完封勝ち。準々決勝進出を決めた。

佐野日大時代はエースとして2014年春に甲子園4強。社会人でも大舞台で着実に経験と白星を積み重ねている

 1安打完封を果たした16日の伏木海陸運送(高岡市)戦から中3日で先発のマウンドに上がった田嶋大樹投手が要所を締めた投球4安打完封勝利を果たした。

 2回に2四死球を与えピンチを迎え、センター前に安打を打たれたが、拝崎諒外野手の好返球に救われて無失点。4回には安打と連続死球で無死満塁のピンチを招いたが、得意のスライダーで空振り三振、併殺と最高の形で切り抜けた。

 以降も走者を出しながら「どんな場面でも落ち着いて投げられるようになりました」と甲子園を沸かせた高校時代からの成長を話したように、落ち着いたマウンドさばきを見せた。
 また、鋭い腕の振りからスライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップの変化球と、勝負どころでは140km/h台中盤から後半にもなるストレートを華麗に投げ分けた。これには、視察に訪れていたNPB球団スカウトが「ムチのように腕を振れるのは天賦の才」と絶賛。
 あらためて「ドラフト1位候補」の評価を揺るぎないものとするような完封劇だった。

都市対抗野球2回戦
三菱重工名古屋(名古屋市)000000000=0
JR東日本(東京都) 00100002X=3
【名】●萩原、西納、若林—安田
【東】◯田嶋—石川

文・写真=高木遊