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高校野球

【西東京】早実・清宮「最後の最後で」パパ誕生日に105号 公式戦初満弾

 ◇第99回全国高校野球選手権西東京大会4回戦 早実14―0都芦花(2017年7月17日 ダイワ八王子)

<都芦花・早実>7回1死、満塁弾を放ち感情を爆発させる清宮(左から2人目)

 早実・清宮幸太郎内野手(3年)が17日、第99回全国高校野球選手権大会西東京大会4回戦の都芦花戦で、公式戦7戦連発となる高校通算105号の満塁本塁打を放った。17日はラグビートップリーグ・ヤマハ発動機の監督を務める父・克幸氏の50回目の誕生日。愛する父に贈ったバースデーアーチで16強進出を決めた。

 フォロースルーが大きい。7回1死満塁。清宮が外角直球を左方向へはじき返した打球は、低い弾道のまま芝生席で弾んだ。悠然とベースを一周した大砲を塁上を埋めていた野田、橘内、西田、そして次打者・野村の4人が笑顔で出迎えた。

 「(父の)誕生日だというのはもちろん分かっていたので、最後の最後で打てて本当にホッとしています」

 7月17日。父の誕生日は、いつも夏の大会中に来る。ただ、1、2年時は試合がなかった。最終学年で訪れたチャンス。克幸氏は指揮を執るヤマハ発動機の夏季合宿で北海道にいた。北の大地に向け、快音を響かせた。

 この試合2度目のフルベース。5回2死満塁の場面では二飛に倒れていた。「みんなから絶対回すからと言われていたし、まして、また同じ場面。同じ結果だと悔しい」。目の色を変えて臨んだ最終打席。公式戦での満塁弾、左方向への一発はいずれも初だった。

 常に家族を大事にする父の背中を見てきた。そして、何よりも言葉を大事にする父の影響を受けてきた。克幸氏は「アルティメット・クラッシュ(究極の破壊)」のスローガンを用いて早大を06年にラグビー大学選手権連覇に導いた。清宮も主将就任時に「Go Go Go」の親しみやすいスローガンを用い、チームをまとめた。

 早大、サントリーで清宮監督の下でプレーし、幼少期から清宮を知る早大ラグビー部の山下大悟監督(36)は、「外向けにもインパクトがあるし、内向けにもプレーを象徴したり、精神的にも響く言葉。幸ちゃん(清宮)も間近で見ているので凄く影響していると思う。言葉を大事にして勝っていった記憶はある」と振り返る。抜群の統率力を誇った父のように。清宮も主将として「試合前の円陣はラグビー流でみんなを奮い立たせるようにしている」と2季連続甲子園出場を狙う早実を統率している。

 高校通算最多とされる神港学園・山本大貴が持つ107本塁打にもあと2本に迫った。「高1、高2の時は(左方向への打球は)入ってないと思う。練習を積み重ねている成果」。次戦21日の相手は法政。大記録へ、聖地の出場切符獲得へ、まだまだ打ちまくる。 (東尾 洋樹)