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侍ジャパン

世界の千賀“セ界斬り” 育成出身初の球宴先発で2回無安打

 ◇マイナビオールスターゲーム 全パ6―2全セ(2017年7月14日 ナゴヤD)

1回1死一塁、千賀は坂本勇を遊飛にしとめる

 「マイナビオールスターゲーム2017」が14日、ナゴヤドームで第1戦が行われ、全パが全セに6―2で3年ぶりに勝ち、連敗を3で止めて通算成績を81勝78敗11分けとした。ソフトバンクの千賀滉大投手(24)が2回無安打1四球無失点。育成出身投手のオールスター先発は史上初となった。

 約束を守った。育成出身では初の球宴先発マウンドを託された千賀は初回1死一塁で坂本勇を迎える。初球はこの日最速の151キロでボール。2球目もまた148キロと力勝負を選び、遊飛に仕留めた。続く、筒香は初球から3球連続で直球を投じ、4球目にはフォークで左飛。セ・リーグを代表する2人との勝負に浸った。

 「ホームランを打たれなくてよかった。真っすぐで来いよと言われていましたので」

 ホッとした表情だ。試合前練習には侍ジャパンで一緒だった坂本勇、筒香にあいさつに行くと「真っすぐ、初球打ち!」と半ば強引に初球の「直球」を要求され「絶対、投げません」と一度は断ったが、リードした嶋のサインに首を振ることはせず、腕を試した。

 愛知県蒲郡市出身。野球をやるかどうかさえ迷った蒲郡高時代は無名だった。10年の育成ドラフト4位入団。今年3月のWBCでは日本から唯一ベストナインに選ばれ、ファン投票で球宴に選ばれた。「世界の千賀」として先発を任された場所が地元のナゴヤドーム。「(客席から)“おかえり”と言ってくれた。知ってくれているんだとうれしかった」。15人の親族も呼んだが、客席もまた2回無安打無失点の凱旋を手放しで喜んでくれた。

 開幕から好調で7勝を挙げたが、背中の張りを訴えた5月16日のオリックス戦以降は4試合しか投げておらず、本調子には遠い。2回にはゲレーロを空振り三振に仕留めた得意のフォークも「真っすぐが伸びたような球」と、たまたま打ち取れたと首をひねる。

 「皆さんの思うようなフォークを投げることができなかったのは心残り。しっかり調整したい」。後半戦では、“お化け”と呼ばれる決め球を取り戻し、本来の輝きを放つ。(福浦 健太郎)