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プロ野球

「ファン投票」オールスターと「データ選考」オールスターを比較する

 7月14日から始まるマイナビオールスターゲーム2017。プレーヤーがオールスターに出場する権利は、ファンによる人気投票、選手間による投票、監督(前年度リーグ優勝チームの監督)による推薦の3つの方法によって決められます。今回はファン投票によって選ばれた選手と、前半戦の最優秀プレーヤーをポジションごとにデータで算出し、比較してみたいと思います。

☆データによる選考基準
野手:ポジション別wOBA(シーズン100打席以上、外野手は3ポジション分けずに集計)
先発:先発時のtRA(対戦打者200以上)
中継ぎ:救援時のtRA(対戦打者50以上、抑え候補者を除く)
抑え:セーブ成功率(セーブ機会10以上)

■セ・リーグ編


 ファン投票の結果は球団が比較的ばらけた傾向となっていますが、データ選考ではペナントレースで独走する広島の選手が5人入りました。中でも外野手の丸はwOBA.416を記録し、これはセ・リーグでトップの数字となっています。ファン投票では外野手部門で5位と残念ながら漏れてしまいましたが、監督推薦によって復活当選となりました。データで最優秀選手となりながらも出場を逃したのは、抑えの今村猛(広島)、捕手の會澤翼(広島)、一塁手のエルドレッド(広島)、二塁手の上本博紀(阪神)の4名。残念ではありますが、後半戦も活躍を続けて1年後のオールスター出場に期待したいところです。

 ファンによる最多得票を得た鳥谷敬(阪神)のwOBA.364は、リーグの三塁手の中で4番目の数字。それでもボールゾーンを見極める選球眼は健在で、スイング率はリーグで断然のトップとなる13.9%を記録しています。スターが一堂に会するお祭りの舞台であっても、ベテラン巧打者は自制心を失わず、いたずらにボール球に手を出すことはしないでしょう。


■パ・リーグ編


 パ・リーグのデータ選考では楽天から4選手、ソフトバンクから4選手がエントリーされました。デッドヒートを繰り広げるペナントレース同様に、先発、抑え、捕手、三塁手、遊撃手のポジションで顔を並べているのは興味深いところです。注目選手は外野手のロメロ(オリックス)。知名度の面で不利のある新外国人選手である上に、春先に約1カ月の故障離脱をしたこともあってファンによる投票は伸びませんでしたが、wOBA.456はリーグ全ポジションで3位の数字を記録しています。オールスターブレークでじっくりと身体を休め、後半戦も猛打さく裂で人気急上昇といきたいところです。DHの近藤健介(日本ハム)は全体トップのwOBA.491を記録も、故障の影響で出場を辞退。来年の完全復活が待たれます。

 リーグ最多得票の柳田悠岐(ソフトバンク)はwOBAでも近藤に次ぐ.458を記録。名実ともに球界を代表するスター選手として、今年のオールスターでも大いに注目を集めています。抜群の飛距離は助っ人選手顔負けで、今季の本塁打の平均飛距離124.1メートルはペゲーロ(楽天)に次ぐ2位。オールスターのお楽しみのひとつであるホームランダービーでも、何本もの特大のアーチを掛けてくれそうです。

※データは2017年7月13日現在

文:データスタジアム株式会社
グラフィックデザイン:相河俊介