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侍ジャパン

オリ・黒木優太、埋もれてきた“大谷世代”の好素材 いざ球宴へ

 前半戦の負け越しが確定するなど、正念場が続くオリックス。再浮上の原動力として期待がかかるのが、新セットアッパーを務める“大谷世代”の1年目右腕、黒木優太投手(23)だ。

オリックス・黒木優太投手

 マウンドから、にじみ出る負けん気の強さ、球威抜群の直球で、開幕1軍入りし、「8回の男」に定着。開幕戦の3月31日楽天戦で延長10回に登板し1回無失点でデビュー登板でプロ初ホールドを記録。4月中旬から守護神・平野と「勝利の方程式」を担い、今月7日時点で35試合に登板し5勝1敗、18ホールド、防御率2・80。「負けず嫌いだから“暑いから”とか“疲れてるな”とか絶対に口に出さないようにしていますね」。疲労の色も見せず結果を残し、監督推薦で同期入団のドラフト1位・山岡とともに、球宴初選出された。

 「プロの世界で投げる、オールスターで投げるということ自体が全然違う世界だった。高校時代から、ずっと他の高校、ましてや同級生に“勝ちたい、勝ちたい”って思ってきた。その悔しさが自分の中で良い方向に作用している気がします」

 1994年生まれ。決して順風満帆な野球人生を過ごしたわけではなかった。横浜市出身で、橘学苑高で甲子園への出場経験はない。立正大4年時の16年6月、第40回日米大学野球選手権大会に参加する侍ジャパン大学日本代表の選考合宿に初選出されたが落選。頂点とは無縁だった。同世代のライバルたちに対する反発心が黒木の原点だ。

 「高校時代は、そんなにテレビとか見ていなかったけど、その時から(大谷、藤浪らを)知っているわけで。すごいなっていう気持ちでしかなかったですね。でも、“今の段階では勝てないかもしれないけど、徐々に、徐々に”とは、ずっと思っていました。僕より、すごい選手がいてくれる。追いつこう、と刺激をもらえる存在です」

 好敵手揃いの世代で埋もれてきた好素材が、輝きを放つ準備を着々と進めている。(記者コラム・湯澤 涼)