BASEBALL GATE

大学野球

柳町&郡司が躍動!強烈な先制攻撃を見せた慶應義塾大が7回コールド勝ち【11/17 第五十回記念明治神宮野球大会・大学の部準々決勝 慶應義塾大vs東海大札幌キャンパス】

 東京六大学代表の慶應義塾大が初戦から本領発揮。プロ入りが決まっている柳町達(慶應義塾高・4年/ソフトバンク5位)、郡司裕也(4年・仙台育英学園/中日5位)らの活躍で東海大札幌キャンパスを7回コールドで下した。

先制の2点適時二塁打を放った柳町

 見せ場はいきなりやってきた。1回表、無死一、二塁と先制のチャンスで3番の柳町が打席に入る。「追い込まれたんですけど、何とか塁を進めようという気持ちでした」と2ボール2ストライクから真ん中付近の変化球を捉えると、打球は左中間を破る2点タイムリー二塁打を放つ。
「なかなか入りが難しい中でタイムリーが出たので、緊張がほぐれました」と柳町。この一打で勢いに乗った慶應義塾大は5番・正木智也(2年・慶應義塾高)の2点タイムリー二塁打などで初回に6点を先制して、早くも試合を決定づけた。

 柳町に負けじと4番に座る郡司も打撃で存在感を示す。2回表の第2打席にライト前にヒットを放つと、二死満塁で迎えた3回表の第3打席では初球を叩いて、レフトの頭上を越える走者一掃のタイムリー二塁打となり、大きな追加点を挙げた。
「甘い球を打って、しっかり四球を選ぶ攻撃ができたと思います」と郡司は序盤の攻勢を振り返る。打つべき球と見送るべき球を見極められたことで、立ち上がりから相手を圧倒することができた。

秋季リーグ3冠王の郡司はこの日も2安打3打点の活躍

 その一方で1点入れば5回コールドに持ち込める5回表の攻撃では一死一、三塁とチャンスを作りながらも、柳町が浅い当たりのレフトフライ、郡司がショートゴロに倒れて追加点とはならず。「5回で終わらないといけなかったので、いい気にならないでやっていきたいです」と郡司は次戦以降に向けて気を引き締めていた。

 序盤で大量リードをもらった投手陣は髙橋佑樹(4年・川越東)と増居翔太(1年・彦根東)が無失点で繋ぐと、最後は先月のドラフト会議で楽天から3位指名された津留﨑大成(4年・慶應義塾高)が締めて、初戦を難なく突破した。

7回はリリーフエースの津留﨑が無失点で抑えた

 慶應義塾大は2年前にも神宮大会に出場しているが、その時は初戦で環太平洋大に敗れている。当時を知る郡司は「2年前はギリギリでリーグ戦を優勝して、達成感に満ち溢れていました」とリーグ戦で力尽きていた面があった。しかし、今年は最初から日本一を目標にしている今年は、「まだまだ練習しないといけないという意識を持ってやれています」とリーグ優勝に満足することなく、次のステージに向けて準備を進めてきた。

 悲願の頂点まであと2つ。東京六大学の代表として簡単に負けるわけにはいかない。

■準々決勝:慶應義塾大vs東海大札幌キャンパス
慶應義塾大 6030000=9
東海大札幌 0000000=0
(7回コールド)
【慶】髙橋、○増居、津留﨑-郡司
【東】●宮澤怜、工藤、徳橋、福田、高沼-井内

◎東海大札幌キャンパス・日下部憲和監督
「攻撃のサインを出すまでもなく、終わってしましました。(相手の中軸は)シャープで大振りはしないで、しっかりミートしていました。柳町君の一打はピッチャーもショックだったと思いますね。この壁を打ち破るためにどうすればいいのか、しっかり考えていきたいと思います」