- 大学野球
2019.11.17 00:20
ソフトバンクのドラ2とドラ3が直接対決!試合はまさかの幕切れに【11/16 第五十回記念明治神宮野球大会・大学の部1回戦 東海大vs東北福祉大】
東海大の海野隆司(4年・関西)と東北福祉大の津森宥紀(4年・和歌山東)。先月のドラフト会議でソフトバンクからそれぞれ2位と3位指名された2人が登場した試合は白熱した接戦となった。
津森は同点に追いついた直後の7回裏から登板。自慢の速球が冴え、7回と8回を無安打5奪三振と圧巻の投球を見せる。
9回裏は一死から高く上がったフライを三塁手がまさかの落球。走者二塁と一打サヨナラのピンチを招いたところで4番の海野を打席に迎えた。
2人は昨年の大学日本代表でバッテリーを組んだ経験もあり、よく知る間柄だが、この日はライバルとして絶対に負けられない試合。「絶対に抑えてやるという気持ちでした」と津森は真っ向勝負を挑む。対する海野も「球が速くて、動くことを頭の中に入れた上で打席に立ちましたが、刺されました」と詰まらされながらもファールで粘った。
そして迎えた8球目、インコースのボールに詰まらされ、打球は平凡なサードゴロとなったが、一塁手の足が離れるのが早く、判定はセーフとなった。
その後、二死満塁となり、2ボール2ストライクから津森が投じた146㎞/hのストレートは高くバウンドしたピッチャーゴロとなる。津森は素早く一塁に送球したが、ボールがやや左に逸れて、一塁手の足がベースから離れた。記録は悪送球となり、思いもよらぬ形でサヨナラ負けとなった。
「慌てていたのか、慌てていなかったのかはわからないですけど、もう少し落ち着いてやれば良かったんじゃないかなと思います」と最後のプレーを悔やんだ津森。決着がついた直後はマウンド付近で茫然と立ち尽くした。
最後は自らのミスで敗れた津森だが、大学生活最後のマウンドで力のあるところを見せつけた。来年からは海野とバッテリーを組むこともあるだろう。「1年目から二人で勝てるように頑張りたいです」とルーキーイヤーからの活躍に意欲を示した。プロでは中継ぎとしての活躍が期待されるが、「甲斐野(央)さんの前で投げられたら」と大学日本代表でチームメイトになった先輩の名を挙げて、報道陣の笑いを誘った。
勝利した東海大は準々決勝で中央大と対戦する。海野は「日本一を目標にしてきたので、しっかりと戦いたいです」と勝利の喜びを噛みしめながらも次の戦いに向けて気を引き締めていた。
■1回戦:東海大vs東北福祉大
東北福祉大 122000300=8
東海大 041030001×=9
【北】山野、綱脇、坂根、●津森-岩﨑、笹谷
【海】高杉、安里、○宮路-海野
本塁打:東北福祉大・冨木(7回2ラン)
文・写真=馬場遼