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【記者の目】巨人GM退任 “改革元年”ビジョンなき本社主導人事

 常勝を義務づけられる球団だから、不振の責任を誰かが取らなければならないことは理解できる。ただ、GMを交代させるだけでは根本的な解決にはならない。次世代戦力が育っていないチーム。それは長年、育成ビジョンを明確に描けていなかったツケだ。

今月中にも退任することが分かった巨人・堤GM

 例えば、スカウティング。昨年ドラフトで指名した選手で、今季の戦力になっているのは4位の池田くらい。即戦力で必要なポジション、将来を見据えた補強ポイントを球団と現場で密にすり合わせ、指名してきたか。今年のドラフト1位・吉川尚がキャンプ前に右肩痛のために離脱したが、リストアップする時点で故障歴の調査は十分だったか。

 15年5月に就任した堤GMは若手指導に定評がある小谷、田代両コーチを招き、今年から東西に責任者を置くなどスカウト部門をテコ入れした。球団が抱えるウイークポイントを改め、魅力ある選手育成のビジョンが見え始めた直後の交代劇。オーナー会社が現場に意見するのはある意味で当然だが、ビジョンなき介入は組織の発展にはつながらない。(巨人担当キャップ・川島 毅洋)