- 大学野球
2017.06.10 19:19
主将・服部創太の一打で国際武道大が初の決勝へ。上武大は粘るも惜敗【全日本大学野球選手権】
★延長タイブレークの激闘
5季連続4強の上武大と27年ぶり4強の国際武道大との対戦となった準決勝第1試合。それぞれ部員220人、267人の大所帯同士の熱戦は、主将・服部創太外野手(4年・東海大相模)の一打で蹴りをつけた。
5回裏に山脇竜二内野手(4年・日南学園)の内野安打で上武大が先制したが、7回表に国際武道大が9番・赤木陸哉外野手(2年・作新学院)が逆転の2ランを放った。
このリードを7回まで内野安打2本に抑えていた伊藤将司投手(3年・横浜)だったが、8回2死から上武大が底力を見せる。1番の俊足・島田海吏外野手(4年・九州学院)が四球で出塁すると、続く指名打者・田中悠太郎内野手(4年・大冠)が左中間を破る一打を放つと、単独盗塁を狙いスタートを切っていた島田が俊足を飛ばして生還。その後は互いに粘り、9回を終わって2対2の同点で、決着は1死満塁から始まる延長タイブレークに持ち込まれた。
ここで国際武道大は選択打順で4番・服部を打席に送った。すると服部は初球のストレートを弾き返し、打球はセンター前へ。これをなんとかダイビングキャッチした山脇だが、内野安打となり国際武道大が勝ち越した。
そして、その裏はリーグ戦から抑えを任されている平川裕太投手(3年・東海大浦安)が、島田と代打・阿部優輝外野手(4年・岡山理科大附)を連続三振に斬って取り、試合終了。国際武道大が創部史上初の決勝進出を決めた。
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試合後、服部は「主将なので自分が決める気持ちでした。応援してくれるたくさんの味方がいるので緊張はしませんでした」と主将らしい言葉で喜びを語った。岩井美樹監督は「優勝と準優勝の違いは東海大時代に感じているので、それを選手に試合後伝えました」と勝って兜の緒を引き締めた様子だった。
★準決勝・国際武道大vs上武大
国際武道大 0000002001=3
上武大 0000100100=2
(延長10回タイブレーク)
【国】伊藤、◯平川−筒井
【上】西村、寺沢、●宮川(哲)—吉田
本塁打:国際武道大・赤木(7回2ラン)
◎上武大・谷口英規監督
「(5季連続準決勝敗退)壁を意識しているわけではなく、単に力がありませんでした。正直力のないチームでしたが、みんなで努力して1つになってここまで戦えたことは収穫です」
◎上武大・鳥巣誉議内野手・主将(4年・久留米商)
「応援してくれたみんなに申し訳ないです。まだ何かが足りないということだと思います。8回の同点後のチャンスで打てるようにならなければいけません」
文=高木遊
写真=中村和也