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早大が先制攻撃&徳山好投で逃げ切り勝ち!慶大の全勝優勝を阻止!【11/3 秋季東京六大学野球 2回戦 早稲田大学 vs 慶應義塾大学】

早大の先発・徳山が「初回からストレートで押して行こうと思っていた」との言葉通りの力強いピッチングを披露した

 早大が6対4で慶大に逃げ切り勝ち。早慶戦の決着は明日の3回戦へと持ち越した。

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 肌寒さを感じる中で始まった一戦。前日の1回戦に勝利して3季ぶり37度目のリーグ優勝を決めた慶大は、今季4試合28回1/3イニングを投げて防御率0.00の森田晃介(2年・慶應)が先発。一方、一矢報いたい早大は、今季4試合で2勝1敗、防御率1.50の徳山壮磨(2年・大阪桐蔭)が先発。2年生右腕同士の対決となった。

 試合は初回から動いた。1回表、早大は1番・田口喜将(4年・早稲田実)がいきなり右中間を破る2塁打。小宮山悟監督が「行けるぞという思いにしてくれた。チームに勢いをつけてくれた」という先頭バッターの一打でスタンドを沸かすと、続く2番・中川卓也(1年・大阪桐蔭)がライト戦を破る2塁打を放って1点を先制。さらに連打で満塁のチャンスを作ると、瀧澤虎太朗(3年・山梨学院大付)の犠牲フライと檜村篤史(4年・木更津総合)のタイムリーで2点を追加。先制攻撃でいきなり3点のリードを奪った。

 投げては徳山が立ち上がりから150キロ超えを連発。3回3失点でマウンドを降りた慶大・森田に対し、6回裏に味方のエラーで失点したが、6回を4安打8奪三振で2失点(自責1)の内容でしっかりと試合を作った。打線は、5回表に2四球とワイルドピッチで1死2、3塁として相手のタイムリーエラーで2点、8回表には蛭間拓哉(1年・浦和学院)のタイムリー2塁打で1点を追加。「最後の最後でどれだけ意地を見せられるか」と小宮山監督。終盤、2点差に詰め寄られたが、継投で逃げ切りに成功した。

8回裏、無死満塁から2点を返したが、尚も2死1、2塁の場面で嶋田が空振り三振。攻め切れなかった

 敗れた慶大は防御率0.00だった森田が誤算。その後、計7投手の継投で反撃の機会を伺い、6回裏に1死満塁から相手悪送球で2点、8回裏には無死満塁から押し出し四球と犠牲フライで2点を返して2点差まで詰め寄ったが、守備のミスが響き、打線も繋がり切らず。1928年秋以来91年ぶりとなる「10戦10勝」の完全優勝は成らなかった。

計7投手による必死の継投で91年ぶりの10戦全勝優勝へ執念を見せた慶大だったが….

8回表、早大が蛭間が貴重な追加点となるタイムリー。勝利への執念を見せる早大ベンチが湧く

■早稲田大vs慶應義塾大2回戦
早稲田大 300 020 010=6
慶應義塾大 000 002 020=4

【早】○徳山、今西、西垣、柴田−岩本
【慶】●森田晃、佐藤、増居、木澤、津留﨑、生井、石井−郡司

◎早稲田大・小宮山悟監督
「最後のゲームになるかも知れないという中で、田口が初回にいい形で出てくれて、いい形で試合を進められた。初回の攻撃がすべてだったと思います。こういう試合ができるはずなんですけど、これまでできなかったことを反省して、来年の春に活かさないといけない。早慶戦は、どれだけ勝負に対して執着心があるかどうか。最後の最後でどれだけ意地を見せられるか。もうちょっと楽に勝てればよかったんですが、とにかく明日勝って、勝ち点を取って、完全優勝を阻止したい」

◎早稲田大・徳山壮磨(2年・大阪桐蔭)
「負けると4年生と最後の試合になる。慶應さんの10連勝もかかっていたので、絶対に阻止してやるんだという気持ちでマウンドに上がりました。初回からストレートで押していこうと思っていた。打線が援護してくれて楽に投げられたので、打者陣に感謝したい。今日は今まで以上に気持ちを込めて投げました。明日、このチームでやる最後のゲームになるので、何とか勝ち点を取って、笑って終わりたいと思います」

◎早稲田大・加藤雅樹(4年・早稲田実)
「もう負けたら終わり。4年生は負けたら最後になりますし、何とか勝って、明日に繋げたい、慶應の連勝を止めるんだという思いで、楽しんで、元気にやろうと言っていた。それを初回からいい形で出せたと思います。(自分自身は)ちょっとずつ状態は上がってきた。明日は集大成。4年間、積み上げてきたものを見せたいと思います。優勝はできませんでしたが、早慶戦に勝利することは大事なこと。明日、勝って終わりたい」